アップル「HomePod」を徹底解説--音は優秀、「Siri」には課題も - (page 2)

Megan Wollerton (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル 編集部2018年02月20日 07時30分

 HomePodは1本の2極電源ケーブルを利用するので、あらゆる標準のコンセントに差し込むことができる。Appleによると、HomePodはバスルームからガレージまで、家のほぼどんな場所にでも配置可能だという。壁のそばに置いてもいいし、部屋の中心に置いてもいい。ただし、1つ注意事項がある。HomePodはバッテリを内蔵しないので、コードを取り外すことはできない。従って、スペースの中心にHomePodを置いて見せたい場合は、コードを絨毯の下に隠す必要があるかもしれない。

 本体の上部には、タッチ式のコントローラが搭載されている。スクリーンではないので、Amazonの「Echo Show」や「Echo Spot」のように高解像度のテキストや動画コンテンツを表示することはできないが、「+」と「-」記号の表示が組み込まれており、スピーカの音量を手動で調節することが可能だ。それらの記号をタップまたは長押しして、音量を上げ下げすることができる。

 コントローラの中心に触れて長押しすると、「Hey Siri」と声をかけなくても、Siriを起動できる。おなじみの青、緑、紫色のLEDステータスインジケータが発光して、Siriが耳を傾けていることを示す。コントローラをタップして、音楽を再生または停止したり、Siriが話している途中で止めたりすることができる。ダブルタップで楽曲を飛ばしたり、トリプルタップで前の楽曲に戻ることも可能だ。

figure_1 提供:Chris Monroe/CNET

 上部が白色に光ったときは、初期セットアップの準備が整ったことを意味する。電話中は緑色に光る。HomePodから直接電話をかけたり、受けたりすることはできないが、「iPhone」が近くにあるときに、スピーカフォンとして使うことが可能だ。最初はタップの種類やLEDステータスインジケータの意味を覚えるのに少し時間がかかるかもしれないが、HomePodを本体から直接操作するのは簡単である。

 奇妙なことに、HomePodのスピーカ自体にSiriをミュートするボタンは搭載されていない。AmazonとGoogleのスピーカはいずれも専用のミュートボタンを搭載するので、ユーザーは手動で音声制御を無効にできる。HomePodだと、スピーカ自体からは音量を下げることしかできない。厳密に言えば、これはSiriを無効にすることと同じではない。手動で操作する代わりに、ユーザーはアプリや音声制御を使って、「Hey Siri」機能のオンとオフを切り替えなければならない。

 HomePodに専用のミュートボタンがないのは、本当に残念だ。スマートフォンを手に取ったり、音声制御を使ったりしなくても、Siriをオフにできる手段があった方がいいと思う。

 AppleのHomePodは7個のツイーターを備えており、それらすべてがスピーカの基部に配置されている。それぞれのツイーターがアンプとトランスデューサーを備えている。ツイーターの上には、6個のSiri対応マイクが、その上にはウーファーが搭載されており、一番上にはAppleの「A8」チップが配置されている。

 Appleは、HomePodのスピーカの設計とそれがパフォーマンスを向上させる仕組みについて、自社のウェブサイトで見事な宣伝文句を記載している。ツイーターは、360度の方向に一貫した高音質を出力し、マイクは(A8チップの力を借りて)、大音量で音楽を再生しているときにユーザーがかなり離れた場所にいても、Siriがユーザーの声を聞き取れるようになっているという。ユーザーが大声で叫ぶ必要はない。ウーファーは豊かな低音をリスナーに届ける。

 HomePodは「空間認識」と呼ばれる機能を通して、音の指向性を調節するとうたっている。どこにスピーカを配置しても、内蔵の加速度センサが作動し、その場所に応じて音を調節するという。この機能によって、音をどの方向に向けるかを判断し、HomePodがどこに配置されていても、そして、それに対してユーザーが室内のどこにいても、一貫して高音質を提供することになっている。

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