ついに「Siri」の本拠地と呼べるスマートスピーカ「HomePod」が米国時間2月9日に米国、イギリス、オーストラリアで発売された。今こそ、このAppleの音声アシスタントをAmazonの「Alexa」、Googleの「Googleアシスタント」と比較する時だろう。3つの音声AIの違いをさまざまな点から取り上げてみたい。本記事を読めば、それぞれの音声アシスタントの長所や短所をつかめるだろう。
HomePodのSiriは、「iPhone」のSiriと異なり、人の声を識別できない。つまり、「Hey Siri」と誰が言っても、HomePodは反応する。それに対して、AmazonとGoogleのスマートスピーカにはユーザーの声を覚えさせる機能がある。音声識別機能により、家族全員で1つのスピーカを利用していても、スピーカは話しかける人に合わせてカスタマイズされた反応(および、例えば物品購入のようなカスタマイズされた行動)をする。
HomePodにはそうしたパーソナライズ機能はない。とはいえ、GoogleとAmazonのパーソナライズ機能は完全ではない。米CNETのテストでは、AlexaもGoogleアシスタントも、同僚のなりすましでだませた。
自分のiPhoneに向かって「Hey Siri、Tyler Lizenby(米CNETのマルチメディアプロデューサー)に電話して」と言えば、Siriは「Tyler Lizenby(携帯)に電話をかけています」と反応する。HomePodに同じことを命ずると、Siriは「お役に立てればいいのですが、HomePodでは電話をかけられません」と答える。がっかりだ。(HomePod上の)Siriは電話をかけることも受けることもできない。その代わり、HomePodはスピーカフォンとして使える。iPhoneで電話をかけたり受けたりする時に、通話画面の「オーディオ」ボタンを使うことで通話の音声をHomePodに転送できる(下の画像を参照)。
AlexaとGoogleアシスタント搭載スピーカの働きは違う。両方とも簡単な音声命令で電話をかけられる(訳注:日本ではまだできない)。Alexaでは、着信は他の「Amazon Echo」シリーズのスピーカからしか受けられず、携帯や固定電話の着信はサポートしていない。Googleアシスタントも電話を受けられない。
HomePodは通話はできないが、メッセージを送信することは可能だ。これは、AlexaとGoogleアシスタントもできる(訳注:日本ではまだできない)。
AmazonとGoogleはサードパーティーの音楽サービスをサポートしているので、音声命令でAlexaやGoogleアシスタントに「Spotify」の楽曲を再生させることができる。
HomePodのSiriにはこれができない。Appleが認めている「Apple Music」しか使えない。従って、もしSpotifyやYouTubeなどのサードパーティーの音楽サービスを使いたければ、Appleの「AirPlay」サービス経由でiOS端末(あるいは「iTunes」をインストールしたWindowsパソコン)から楽曲を手動で送らなければならない。
.@typendlebury lent his audio expertise to the HomePod review and thought "Yulunga (Spirit Dance)" by Dead Can Dance sounded particularly awesome on Apple's speaker. Here's a sample: pic.twitter.com/lbTtqwlgiP
— Megan Wollerton (@meganwollerton) 2018年2月6日
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