11月29日に開催した「CNET Japan CMO Award & CNET Japan Conference 2017」では、アワード受賞者の表彰式に加え、セッションも行った。その1つ「ロボアドバイザー“THEO”の顧客の声を活かしたデータドリブンマーケティング」では、マーケティングオートメーション(MA)ツール「Marketo」の活用法について、導入企業が解説した。
マルケトは、マーケティング専業のエンゲージメントプラットフォー厶を開発提供し、2006年にシリコンバレーで創業。日本市場へは2014年に本格進出し、世界39か国、6000社以上の企業が採用している。
マルケトの特徴として、マルケト カスタマーサクセス部 ビジネスコンサルタントの大里紀雄氏は「世界650社以上のオープンなパートナーエコシステム」を挙げる。これはマーケターたちの「オンライン、オフラインを通じた一貫した顧客体験をつくりたい」という期待に応えたもの。Marketoをハブにしながら多様なテクノロジソリューションと連携ができる。大里氏は「すでにお使いのSFAやCRMなどに、Marketoをつなげられる」と述べ、たとえばSMS配信やダイレクトメールの発送にも活用できると説明した。
その上で、「成功支援」こそがマルケト最大の強みだとアピールする。「一度売ったら終わり」ではなく、Marketoユーザーが継続的にマーケティングで成果を出し続ける支援をミッションとしている。ツール提供にとどまらず、ユーザー、パートナー、Marketoメンバーによるマーケティングに関する知見やノウハウを共有するため定期的な勉強会や交流会などコミュニティが活況という。
かつてマーケティングは「マスマーケティング」という言葉に代表されるように、単一のメッセージをテレビ・新聞などの巨大メディアを通じて広く知らしめるのが主流だった。しかし、デジタル技術は近年急速に進化し、その状況は変わった。年代や性別といったセグメント別マーケティングすら飛び越え、あくまで個人個人にメッセージを届けられるようになった。そして、一過性ではなく長期的にその成果を測定できる。夢物語だった概念がMAツールよって現実化した。大里氏は「エンゲージメントマーケティング」の時代が到来したと指摘する。
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