“アジアの玄関口”福岡JR博多駅に有機EL曲面型デジタルサイネージを導入

 JR九州エージェンシーは11月27日、JR博多駅に330インチの大型有機EL曲面型デジタルサイネージを導入すると発表した。稼働は2018年4月2日。

博多駅の設置イメージ
博多駅の設置イメージ

 大型有機EL曲面型デジタルサイネージは、LGグループの曲面型有機ELディスプレイを使用し、大日本印刷(DNP)がデジタルサイネージとして発売しているもの。2016年7月に日本での取り扱いを開始し、日本での導入は、今回が初めてになる。

 55インチの有機ELディスプレイを36面つなぎ合わせて330インチを実現。上部に向かって弧を描くように画面が曲がることで、平面ディスプレイでは得られにくい没入感を体感できる。4K対応のほか、音声出力も可能。現時点では「運用は検討中」とのことだが、顔認識カメラによる広告測定もできる。

 JR博多駅では、メインコンコースに64面のデジタルサイネージを設置していることに加え、大型バナーとツインバナーを設置した吹き抜けゾーンを用意。4月からは吹き抜けゾーンの大型バナーが曲面型有機ELディスプレイに置き換わる。

博多駅のデジタルサイネージ設置イメージ
博多駅のデジタルサイネージ設置イメージ

 JR九州エージェンシー代表取締役社長の小濱和彦氏は「1年ちょっと前にデモ機を見させていただく機会があり、有機ELの美しい色彩、曲面による迫力ある画像に驚嘆し、交通媒体でできればいいなと思った。まだ日本では導入されていないと聞き、トップバッターで導入できないか熱望していた。導入にあたっては、重量によるコンコースの強度や安全性など課題もあったが、大日本印刷とLGエレクトロニクス・ジャパンの2社に努力いただきクリアすることができた」とコメントした。

 大日本印刷執行役員情報イノベーション事業部事業部長の浅羽信行氏は「サイネージにおいて日本は、可能性をまだ出して切れていない状況。大型有機ELサイネージの持つ力を見ていただきたい」と現状を説明。LGエレクトロニクス・ジャパン代表取締役社長の李仁奎(イ・インギュ)氏は「アジアの玄関口を言われる博多駅にサイネージが設置されるのは大変うれしい」と話した。

 LGグループの曲面型有機ELディスプレイは、現在55インチを24枚を組み合わせた約225インチのものをDNP五反田ビルのショールームに導入。今回の博多駅への設置を皮切りに本格展開を図る。


左から、LGエレクトロニクス・ジャパン代表取締役社長の李仁奎氏、JR九州エージェンシー代表取締役社長の小濱和彦氏、大日本印刷執行役員情報イノベーション事業部事業部長の浅羽信行氏

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