アップルのスマートフォン「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」が、いよいよ9月22日から発売となる。6月に初代モデル発売10年を迎えたiPhoneは、今回のモデルチェンジで完成度と洗練度をさらに高めたiPhone 8シリーズと、新たなチャレンジを多数盛り込んだ「iPhone X」の2つの製品ラインが発表されている。
斬新な機能やデザインを採用するiPhone Xが話題になりがちだが、iPhone 8シリーズも価格、性能ともにプレミアムクラスだ。一貫して支持され続けているiPhoneのコンセプトを守りながら、最新技術を取り込むことで成熟したiPhone 8シリーズは、多くの人が安心して選べる正常進化を遂げた製品だ。
ではどういった点が新しくなっているのか。iPhone 8シリーズが加わったことで、4.7インチ/5.5インチディスプレイのiPhoneは、6s/7/8の3シリーズが併売され、その下にベースモデルとしてiPhone SEが控える形となった。
他国と比べると、極めてiPhoneの販売比率が高い日本の場合、iPhoneからiPhoneへの買い替えが大多数を占めると考えられるが、では2016年モデルのiPhone 7シリーズと比べ、どのような違いがあるのか。実機を見ながら進化点をチェックしていく。まず詳細について掘り下げる前に、製品体験全体のインプレッションからお伝えしたい。
製品を起動して言語を選択すると、以前に使っていたiPhoneからの“引っ越し”をサポートする画面が表示される。これはiOS11からの新機能で、従前の端末をiOS11にアップデートして近くに置いておくだけで認識。Apple Watchのペアリングに似た画像をカメラで認識させると動作が開始し、各種の設定を簡単に引き継げる。
バックアップデータそのものはiCloudのオンラインバックアップを利用するが、バックアップデータが古い場合は、その場で最新バックアップ作成を指示して作業を継続することもできる。
iPhoneも日本で発売されて9年が経過する製品ということもあり、iPhoneからiPhoneへの買い替えユーザーが多いだろうことを考えれば、なかなか気の利いた実装だ。
なお、買い替え時に店舗などで案内があると思うが、KDDIでiPhoneを使ってきたユーザーは、このタイミングでSIMカード“au Nano IC Card(4G LTE)”から、最新の“au Nano IC Card 04 LE”に変更が必要となる。cdma版iPhoneもなくなり、KDDIネットワークでは3Gには接続されない。
この変更が影響しているのか、KDDIからの米国ローミングで従来はVerizonに接続していなかったのに対して、iPhone 8/8 Plusとau Nano IC Card 04 LEの組み合わせではVerizonのLTE回線にもローミングしていたことを報告しておきたい。
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