アップルは日本時間9月13日、スペシャルイベントを開催し、新しいiPhoneシリーズとして、iPhone 7シリーズの後継となる「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」に加え、かねてからうわさされてきたハイエンドモデル「iPhone X」を発表した。
iPhone 8の予約受け付けは、9月15日午後4時01分。発売は9月22日だ。iPhone Xの予約受け付けは10月27日から、発売は11月3日。
SIMフリーモデルとなるiPhone 8シリーズの価格は、いずれも税別で64Gバイトモデルが7万8800円、256Gバイトモデルが9万5800円。iPhone 8 Plusは、64Gバイトモデルが8万9800円、256Gバイトモデルが10万6800円。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクらの販売価格などは、追って各キャリアからアナウンスされる見通し。
iPhone 8シリーズのボディの背面は、これまでスマートフォンに採用されたものの中で最も耐久性のあるガラスで作られているという。色を合わせたフレームは、航空宇宙産業で使われているものと同じグレードとなる7000シリーズのアルミニウム製だ。
カラーはいずれも「スペースグレイ」「シルバー」に加えて、新たな「ゴールド」の3色。5色展開するiPhone 7シリーズと比べて減少している。ガラスの背面はワイヤレス充電(Qi充電器)に対応した。
防塵防水(IP67等級)で、新しいRetina HDディスプレイはTrue Tone搭載。周囲の光に合わせてホワイトバランスを自動的に調整できるTrue Toneテクノロジ、ほぼどんな角度からでも画面をはっきりと見られる広色域を特徴とし、3D Touchに対応する。
ディスプレイサイズは、これまでのiPhone 7/7 Plusと同じ4.7インチ(1334×750ピクセル、326ppi)と5.5インチ(1920×1080ピクセル、401ppi)だ。サイズは、iPhone 8が高さ138.4mm×幅67.3mm×厚さ7.3mm、重さは148g。iPhone 7よりも1〜2mm程度大きく、10g重くなっている。iPhone 8 Plusは、高さ158.4mm×幅78.1mm×厚さ7.5mm、重さは202g。iPhone 7 Plusよりも2mm程度大きく、14g重くなっている。
新たに搭載した「A11 Bionicプロセッサ」は、6つのコアと43億個のトランジスタを搭載。そのうち4つの効率コアはiPhone 7シリーズで搭載した「A10 Fusion」チップより最大70%高速で、2つの性能コアは最大25%高速になった。3コアのGPUは、A10 Fusionよりも最大30%高速という。さらに、A11 Bionicチップにより、ARを使ったゲームとアプリケーションが、よりなめらかでリアルに楽しめるという。
カメラはインカメラが7Mピクセル FaceTime HD、背面は12Mピクセルで、iPhone 8Plusにはf1.8広角カメラとf2.8望遠カメラのデュアルカメラを搭載する。iPhone 8 Plusではポートレートモードが進化。前景がさらにシャープになり、背景はさらに自然にぼかせるという。
ベータバージョンとして、ステージ照明やスタジオ照明、自然光などドラマチックな照明エフェクトをかけられる「ポートレートライティング」を搭載する。光学ズームにより、写真なら最大10倍、ビデオなら最大6倍のデジタルズームが使えるとしている。また、4Kビデオ撮影(24fps、30fpsまたは60fps)、1080p HDビデオ撮影(30fpsまたは60fps)にも対応する。
「One more thing」は、かねてからうわさされてきた「iPhone X(テン)」だった。「10年以上もの間、全面ディスプレイのiPhoneを作ることを考えてきたが、そのビジョンを実現したのがiPhone X」という。
SIMフリーモデルの税別価格は、64Gバイトモデルが11万2800円、256Gバイトモデルが12万9800円。予約受付日は10月27日午後4時01分で、出荷は11月3日。
カラーは、スペースグレイとシルバーの2色。サイズは、高さ143.6mm×幅70.9mm×厚さ7.7mm、重量は174gだ。iPhone 8シリーズと同様に、防塵防水(IP67等級)、A11 Bionicチップを搭載、ワイヤレス充電(Qi充電器)に対応する。
OLED(有機EL)を採用した5.8インチの「Super Retinaディスプレイ」(2436×1125解像度、458ppi)を搭載した。高いコントラスト比(1,000,000:1)を特徴とする。ホームボタンの代わりに、一番下から一回スワイプすることで、どの画面からでもホームに戻れる。画面を上にスワイプして止めると、開いているすべてのアプリケーションを表示する。ホームボタンに親しんできたユーザーにとっては、やや慣れが必要になりそうだ。
ホームに搭載していた指紋認証のTouch IDもなくなった。代わりに、顔認証の「Face ID」を採用している。Touch IDの場合、5万分の1の確率で別人を認証する可能性があったが、Face IDでは100万分の1まで減少しているという。
iPhone Xのボディを囲んで補強するステンレススチール製フレームは、Appleが特別に開発したもの。スペースグレイの仕上げには、ステンレススチール製フレームの色とガラスの色が正確にマッチするように、物理蒸着と呼ばれる処理を施した。
iPhone Xのカメラは、iPhone 8 Plusと同様に12Mピクセル広角カメラと12Mピクセル望遠カメラのデュアル。ただし、iPhone Xデュアルレンズの光学手ブレ補正を搭載する。なお、iPhone 8 Plusのデュアルは片方のみ。
新たなフロントカメラ「TrueDepthカメラ」により、背景をぼかした「ポートレートモード」のセルフィーを撮影できる。また、50以上の異なる筋肉の動きを解析し、表情を12種類ある「アニ文字」として表現できる。
なおアップルは同日、新iPhoneシリーズとともにLTEに対応した「Apple Watch Series 3」や4K&HDRに対応した「Apple TV 4K」なども発表している。
LTE通信に対応した「Apple Watch Series 3」発表--国内は大手3キャリアで販売CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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