既存のMAについて、アップロードのフィールドが少し増えたぐらいで、結局メールのASPと同じような使い方になっているという声は確かによく聞きます。旧来のメール系MAでは、膨大なリストがあり、それを管理するためのマクロ入りエクセルシートが用意されていたりと、MAを活用するスキルが属人的になる傾向がありました。marketing cloudでは、ITに詳しくなくてもボタン操作さえできれば、ツリー型でシナリオを作成できます。もちろん、リスト型を好まれるユーザー向けに、以前のUIも用意しています。
また、ツリーから「メールを開封しただけのユーザーにもう一度メールを送る」といった指定ができますし、そのシナリオの定義画面に実行結果(例えばコンバージョン率が18%だったなど)も表示されます。プレビューボタンもあり、どういったメールを配信したかを確認できるほか、A/Bテストも実施可能です。ユーザーからは、「AIを使って自動で結果の良い方を配信してほしい」という要望もいただいていますので、2017年に取り組む予定です。
レポーティングの機能も強化しています。分析用のソフトなどを所有していらっしゃるマーケターの方や、社外の専門機関で分析する場合に向けて、顧客リストを抽出して分析し、属性別に分けるレポートインターフェイスも持っています。担当者の技量に合わせて、管理画面からUIを変更できるので、定義設定とメールレポートだけで簡便に使えますし、顧客ID単位でのデータがほしい場合にも管理画面からダウンロードできます。また、管理職向けに売上金額だけ見られる自動レポーティング機能も備えています。
FacebookやTwitterのAPIを使って、投稿データから解析できるようになっています。Facebookでキャンペーンに反応したグループといった風にTwitter、Instagram、ヤフー検索などでグルーピングすることも可能です。
また、「Yahoo! DMP」や「Google Display Network」などとインターフェイス連携し、パブリックDMPで広告配信、オーディエンスの拡張もできます。統合したデータをもとにしたプライベートDMPを連携できますし、統合したデータをSAPの「HANA」といった企業の基幹システムとの連携も可能です。
構築を手伝ってくれる会社は探していますが、今の段階では直接手がけた方が早いですし、大変ですが技術者や営業にもノウハウが蓄積されます。あと、自社で開発していますが、我々が直接導入まで手がけることで、ユーザーからの機能改善に関する声が届きやすいというメリットもあります。
例えばUIなどは現場のユーザーから意見を聞くことも多くありますが、直にヒアリングできるので素早く改善に結びつけられます。
最近増えてきました。導入したシステムが、実はデータが統合されていなかったり、レコメンドエンジンと呼んではいるものの、アルゴリズムが入っておらずランキングのみでレコメンドされていなかったなどの話が多いです。
ウェブサイトはすべてデータを取得しているので、1カ月もあればアクティブな顧客のデータが集まります。また、過去数年分のデータもあれば、接点があった顧客にはMAを実施できます。直近のデータから、過去の顧客をウェブサイトに呼び戻すサイクルが出来上がってくるのです。
ユーザー側は、いち早く実績を作って上層部に成果を報告する必要があります。現時点の実績に、「この部分のデータを入れたらこうなる」という青写真を見せることで、各部署との連携や、データ連携に必要な予算の獲得などが可能となります。
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