ビデオリサーチインタラクティブは10月13日、スマートフォン・タブレットユーザーの利用状況をまとめた調査レポート「スマコン(SmartDevice Contents Report)vol.11」のリリースに合わせ、VRの浸透度やVRヘッドマウントディスプレイの受容性に関する結果を発表した。15~69歳のPCユーザー2万765人が対象。
詳細情報を与えない状態でVRに対する内容理解度を聞くと、全体の8.8%が「内容まで詳しく知っている」と回答。「内容を少しは知っている」を含めた理解率は36.8%だった。さらに「言葉を知っている程度」までを含めた認知率では66.6%に達した。
一方、「Pokemon GO」の登場により露出が増えた AR(拡張現実)や手軽に楽しめるVRコンテンツである360度動画については、それぞれ40%弱の認知率だった。
次に、VRについての説明と、VRヘッドマウントディスプレイの概要を提示したうえで、VRヘッドマウントディスプレイの関心度を聞いたところ、全体の7.2%が「非常に関心がある」と回答。「やや関心がある」を含めた関心度は25.1%と、4人に1人の割合になった。
逆に「全く関心がない」「あまり関心はない」とする無関心層の割合は、55.2%と過半数を超えた。VRの内容理解度別でみると、より深くVRを理解している層ほど関心度が高い傾向になっていることがわかる。
続いて、「Oculus Rift」「PlayStation VR」「HTC Vive」などのハイエンドモデルと、「Google Cardboard」「ハコスコ」などのエントリーモデルについて、今後1年以内の購入意向を聞いたところ、「ぜひ購入したい」「購入してもいい」とする購入意向率は、ハイエンドモデルが全体の15.7%と、エントリーモデルの12.8%を上回る結果となった。
ただし、両モデルとも「購入したいとは思わない」が過半数を占めている。
両モデルのいずれか(≒VRヘッドマウントディスプレイ)の購入意向率は17.4%。性別ごとでは、男性(24.4%)の方が女性(10.6%)よりも購入意向率が高い傾向が見て取れた。
また年代別で見ると、男女とも若年層ほど購入意向率は高い傾向にあり、特に男性15~19才では47.0%に達する。VRヘッドマウントディスプレイに関心があるユーザーでは55.3%と過半数が購入意向を示している。
これらの結果から、VRヘッドマウントディスプレイの需要喚起にはVRへの興味関心の醸成が有効であり、そのためには生活者への広く深いVRに関する理解・浸透が求められることが判明した。また、今回の調査では言及していないが、魅力あるVRコンテンツの充実も、重要なファクターであるとしている。
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