この動きからは、Eコマースの売り上げを犠牲にしてでも、独自開発のハードウェアと、年会費99ドルのプレミアム会員プログラムであるPrimeを推進しようとするAmazonの決意がうかがえる。Netflixに対抗するAmazonのPrime Videoは、用意されたビデオカタログの中から会員が好きなだけ動画をストリーミングできるサービスとして、Primeの柱の1つとなっている。同社は、Prime Videoにますます力を入れており、HBOのオリジナルシリーズなどのトップコンテンツと契約を締結したほか、エミー賞を受賞したコメディ「Transparent」など、同社独自のテレビ番組制作にも資金を投入している。
GoogleとAppleのストリーミングメディアデバイスの販売を禁止することは、Amazonにとって、自社オンラインストアで最も人気の電子機器を排除することである。GoogleのChromecastは、Amazonで最も売れている電子機器トップ10の常連である。1日時点において、同製品は第6位で、Amazon製でない製品としては1位だ。Apple TVは、Amazonが販売する人気商品としては16位につけている。
Amazonの広報担当者は、Rokuのストリーミングプレーヤー、Microsoftの「Xbox」、ソニーの「PlayStation」がAmazon自身の「Fire TV」とともに「すばらしい選択肢」であると述べ、これらのデバイスが今回の変更の影響を受けないことについて言及した。
Appleの広報担当者は、コメントの求めに対して応じていない。
市場調査会社eMarketerによると、XboxやPlayStationといったネット接続されたゲームコンソールは、米国においてネットにつながったテレビユーザーを最も多く擁しており、2015年にはおよそ5200万人であるという。さらに順位の下を見ると、ChromecastとRokuのユーザー数はともにおよそ2300万人で、Apple TVは1800万人だった。AmazonのFire TVは、上位6位に入っていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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