長年うわさされてきたストリーミングビデオボックス「Apple TV」の新型が、ようやく登場した。
新Apple TVは米国時間9月9日、Appleがサンフランシスコで開催したイベントにおいて、大画面になった「iPad」や新しい「iPhone」とともに発表された。名称はApple TVのままだが、2012年に登場した現行モデルから全面的に刷新されている。「テレビの未来はアプリにあると確信している」。Appleの最高経営責任者(CEO)のTim Cook氏は、こう語りながら新型Apple TVを紹介した。
新しいApple TVは、149ドルの32Gバイトモデルと199ドルの64Gバイトモデルの2バージョンが用意され、いずれも米国をはじめとする複数の国で10月から出荷開始の予定だ。現行モデルは69ドルで販売が継続される。
新モデルには、現行モデルのすべてのアプリと機能のほかに、待ち望まれていた機能強化がいくつか追加された。本格的なアプリストア、Appleの音声認識システム「Siri」との統合による検索と操作、タッチパッド搭載の新しいリモコンなどだ。
最も重要な変化は、おそらく本格的なアプリストアの導入だろう。Apple(やGoogle、Microsoftなど)が現在、コンピュータ、スマートフォン、タブレット向けに提供しているストアと同様のものだ。
現在のApple TVにも多くのアプリが用意されているが、これはAppleが自動的に追加している。新モデルには専用のアプリストアがあり、アプリの追加も削除もユーザーが自由に行える。Appleは「ユニバーサルアプリ」が登場する可能性があるとも述べているため、1つのアプリを購入すればiPad、iPhone、Apple TVのどれからでも利用できるようになるかもしれない。
新Apple TVには「tvOS」というOSが搭載され、開発者向けツールはApple製モバイルデバイス向けの既存ツールと同様のものになるという。
同社は壇上のデモで、オンラインショッピングサイトの「Gilt」や、一新された「MLB.com」アプリ、「Zillow」「AirBNB」「PlayKids」など、複数のアプリを紹介した。またゲームも、「Guitar Hero」「Disney Infinity」「Crossy Road」「ShadowMatic」など数々のタイトルが披露された。
もちろん、「Netflix」「HBO Go」「HBO Now」「Showtime」「Hulu」といった通常のテレビ用アプリも搭載されるが、インターフェースが新しくなっている。当然ながら、「iTunes Store」で購入した映画やテレビ番組、音楽にアクセスできるセットトップボックスはApple TVだけだ。
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