ヤフー子会社で「ステマ」発覚--女性向けサイトで“表記なし広告”68件

井指啓吾 (編集部)2015年09月04日 21時36分

 ヤフーとその子会社のTRILLは9月4日、TRILLが運営する女性向け情報サイト「TRILL」で2014年11月から2015年5月7日までの間、広告表記のない記事広告を掲載し、それらの一部を外部メディアに配信していたと発表した。現在判明している当該記事「68本」には、すでに広告表記を付けたという。

 両社によれば、広告表記のない記事広告の配信先メディアに対しては連絡、謝罪し、当該記事を取り下げるよう依頼しているという。

 ヤフーによれば、日本インタラクティブ広告協会(JIAA)が「インターネット広告倫理綱領及び掲載基準ガイドライン」を3月に発表した後、TRILLの編集方針を見直す過程で、広告表記のない記事広告を掲載していることが発覚したという。

 TRILLに掲載された広告表記のない記事広告は、ヤフーがTRILLに業務を委託している「Yahoo! BEAUTY」にも配信されていた。

 このタイミングで発表したのは、「外部からの指摘があり、事実を公表すべきと考えた」(ヤフー)からだと説明した。

 ヤフーは7月30日、「Yahoo!ニュース」と記事提供契約を結ぶ一部のニュース提供社が、広告表記のない広告記事をYahoo!ニュースに配信している可能性があるとの報道を受け、「これらの行為について、積極的に排除し、撲滅したい」との声明を出していた。なお、TRILLの記事はYahoo!ニュースにはもとから配信されていない。

 ヤフーの100%子会社であるTRILLは2014年7月設立。女性をメインターゲットとしたインターネット総合メディア事業として、TRILLとYahoo! BEAUTYを運営している。

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