動画を注意深く観察すれば、「HERO4 Black」「HERO4 Silver」と比べて、少し画質が落ちていることが分かるだろう。細部は両モデルほどくっきりときれいに表示されず、大きな画面で近くから見ると、より多くのアーティファクトが目に付く。とはいえ、大画面のモニタやテレビで全画面表示にしてクリップを見ない限り、それらの違いには気づかないだろう。少なくとも、明るい場所で撮影された動画では分からないはずだ。
屋内、明かりが少ない場所、暗闇で撮影した動画は、明らかにぼんやりとした映像になり、カラーノイズやアーティファクトがさらに目立つようになる。SessionはGoProの「Auto Low Light」モードを備えているが、このモードは露光を確保するためにフレームレートを落とすだけだ。基本的に、屋内で日光下と同じ画質を得られるとは考えない方がいい。
価格に見合った最高の画質の動画がどうしても欲しいなら、やはりHERO4 Silverということになるだろう。あるいは、ソニーの「アクションカムミニHDR-AZ1」を選んでもいい。前編で書いたように、HDR-AZ1も非常に小型で、ハウジングなしでの防滴性能を備えているうえに、総合的な画質と機能で勝っており(バッテリも取り外し可能)、それでいて価格はほぼ半分だ。アクションカメラというカテゴリでは、他にもどんどん選択肢が増えてきているため、もっと自分のニーズと予算に合う製品があるかもしれない。
音声についてだが、GoProは2つのマイク(前面と背面に1つずつ)を採用した。風切り音を抑えるため、Sessionはその時々の状況に適した方のマイクに動的に切り替える。この切り替えは思った以上に効果的に機能する。風切り音を完全にカットすることはできないが、耳が痛くなるほどの音は出ない。マイクが完全に露出していることを考えると、なかなか見事だ。
防水カメラのマイクは、水を通さないようにするための膜が原因で、音が小さくなることが多い。GoProが特別に設計したマイクポートは、水が可能な限り速く除去されるようになっており、膜がほんの数秒できれいになる。しかし、風と水が両方ある場面では、口笛のような音が発生した。また、カメラを上下逆さまの状態で装着して撮影を続けると、水を除去する速度が落ちる。だが、それ以外の場面では宣伝どおりに機能した。
公称のバッテリ持続時間は、Wi-Fiオフの状態で1080p、30fpsの動画を撮影する場合、2時間だ。筆者のテストでも同じ結果だった。ただし、Wi-Fiを使う場合や、より高速なフレームレートで撮影する場合は、撮影できる時間が短くなるだろう。素早く起動、終了する機能を活用し、ワイヤレス機能は可能な限りオフにしておくのが得策だ。
GoPro HERO4 Sessionを開発した目的が本当に同社の他のカメラの競合機種を作り出すことだとすれば、GoProは成功したと言える。Sessionは既存ラインアップの1バリエーションというだけでなく、ラインアップを補完する製品であり、他のHEROが行けない場所にも入っていける小型軽量のカメラだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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