GoProはこの数年、アクションカメラのハイエンド市場で優位に立ってきたが、GoPro体験を求めるエントリーレベルユーザーのことはそれほど重視してこなかったため、そうしたユーザーをほかのカメラメーカーに奪われていた。「HERO」の発売によってその状況にある程度の変化が起きている。
130ドルという非常に手ごろな価格のHEROは、「HERO3 White Edition」の基本的な機能のみを搭載したバージョンで、1080p/30fps、720p/60fpsでの撮影が可能だ。
HEROは「費用対効果」に優れたカメラではなく、その機能は「HERO4 Black」「HERO4 Silver」はおろか、上位機種である200ドルのWhiteモデルと比べても大きく見劣りする。しかし、防水性能を備え、画質も良好で、多種多様なマウントを利用できることを考えると、適切な価格設定だ。HEROがだいたいのニーズに応えてくれるという人なら、購入する価値はある。マルチカメラ撮影を行う安価な手段を求めている人には特にお勧めだ。
一見したところ、重量111gのHEROの外観はGoProのほかのカメラによく似ているが、ハウジングが本体と一体化している。そう、GoProのほかのカメラと異なり、HEROは無骨なハウジングに恒久的に格納される。標準のバックパネルを備えるハウジングは水深40mまでの防水性能がある。内蔵マイクに音が届きやすいようにするスケルトンドアも備える。
しかし、カメラを完全に取り出すことができないので、ハウジングを傷つけてしまうと、新しいものと交換するのは容易ではない。確かに、かなり手荒に扱っても壊れないが、レンズガラスに傷がついてしまったら、どうしようもない。
HEROは最大32GバイトのカードをサポートするmicroSDHCカードスロットとMini-USBポートも備える。では、何が欠けているのだろうか。HEROには、Micro-HDMIポートとGoProアクセサリポートがない。Micro-HDMIポートがあれれば、カメラとディスプレイやHDTVを繋いで直接再生することができるが、なくてもそれほど困らないだろう。
だが、アクセサリポートがなければ、GoProの「BacPac」モジュールで、Wi-FiやLCD、予備バッテリを追加することができない。つまり、撮影前にフレーミングを確認する手段もなければ、バッテリが内蔵型なのでバッテリ持続時間を簡単に延ばす方法もないということだ(必要な場合はMini-USBポートから充電できる)。さらに、ほかのモデルと異なり、Mini-USBは外部マイクケーブルをサポートしない。
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