GoProのカメラシリーズは、カメラをヘルメットやサーフボードなどに固定して使用するエクストリームスポーツファンや動画撮影者の間で支持を獲得してきた。The Wall Street Journal(WSJ)の米国時間11月26日の報道によると、GoProは現在、同社の高解像度ビデオカメラと組み合わせる消費者向けマルチコプターを開発しているという。
そのデバイスは、中国に拠点を置くDJIやフランスの無人飛行機メーカーParrot、カリフォルニア州の3D Roboticsといった無人飛行機業界の大手企業の製品と競合する可能性が高い、とWSJは報じている。同デバイスは2015年後半に発売される予定で、価格は500ドル~1000ドルの間になる見通しであるという。
GoProの無人飛行機業界への進出計画は、2つの重要な変化を表している。GoProにとって、これはカメラ以外の製品を消費者に売る好機だ。同社の2014年のカメラ販売台数は現時点で前年比15%増の240万台に達しているが、GoProはソニーやPolaroidといった既存の電子機器企業およびカメラ企業とのより激しい競争に直面している。無人飛行機業界から見ると、GoProの無人飛行機は急速に拡大する市場への大型の新規参入だ。
GoProは既に航空動画を撮影したい無人飛行機ファンが好んで選ぶ製品になっている。無人飛行機メーカーの多くは、最新製品にカメラマウントを搭載したが、DJIとParrotはGoProのカメラに頼らずに、自社のカメラを搭載し始めた。無人飛行機分野に参入することで、GoProはカメラとそれを運ぶ乗り物の両方を消費者に販売したいと考えている。
多くのユーザーが無人飛行機で撮影した動画をインターネットにアップロードする中で、消費者向け航空機に目を向けないGoProは明白な好機を逃している、とDougherty & CompanyのアナリストであるCharles Anderson氏は述べていた。「彼らはGoProで利益を得ているが、無人飛行機の価値をつかんでいない」とAnderson氏は述べた。無人飛行機は、GoProが「1つの製品だけを提供する企業ではないこと」を証明する好機でもある、と同氏は付け加えた。
さらに、米連邦航空局(FAA)が商業および娯楽目的での無人飛行機使用を規制しようと奮闘しているにもかかわらず、より低価格で、より飛ばしやすい無人飛行機を求める消費者は増えており、無人飛行機業界はホビイスト以外にも拡大しそうな気配を見せている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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