アップル「WWDC 2015」開幕目前--新「iOS」「OS X」など予想される発表内容 - (page 3)

Shara Tibken (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル 編集部2015年06月08日 11時36分

Mac OS X 10.11

 AppleはモバイルOSのアップデートとともに、コンピュータ向けOSであるMac OS X 10.11の新機能も披露するとみられる。同OSは2014年の「Mac OS X 10.10 Yosemite」で大幅に刷新されているため、2015年のアップデートは全体的な見直しというより、主に既存機能の改善になる可能性が高い。

 Yosemiteには、作業を「ハンドオフ」(引き継ぎ)できる機能が含まれていた。例えば、iPhoneでプログラムを起動(電子メールやテキストの作成など)した後、その作業をiPadやMacで引き継いで仕上げることができる。Appleは新OSで、これと同様の他の機能を披露するかもしれない。また、新OSのセキュリティ機能についても説明するとみられる。

Beatsと「iTunes」の刷新

 Appleは、ヘッドホンの製造とストリーミング音楽サービスを手がけるBeatsを2014年に30億ドルで買収して以来、Beatsに関して大きな動きを見せてこなかった。その状況が変わりつつある。Appleは、Spotifyと直接競合する新しい音楽サービスを発表する見込みだ。iTunesのように楽曲やアルバムを購入するのではなく、楽曲をストリーミングできるサービスだという。新サービスの利用料金は月額10ドルで、有名DJが起用されるとみられている。

 Appleは、消費者がiTunesからデジタル楽曲を購入できるようにすることで、音楽業界を変革したが、人々は以前ほど音楽を購入しなくなっている。そのため、「iTunes Radio」(広告から売り上げを得るAppleの基本的なストリーミングラジオサービス)を超えるストリーミングサービスを提供することが重要だ。新サービス(Androidでも利用可能になる見込み)で広告ベースの無料ストリーミングオプションが提供される可能性は低いが、AppleはiTunes Radioを今後も継続するもの予想されている。

「Apple Watch」のアップデート

 Appleは4月にApple Watchを発売したばかりだが、既にソフトウェアアップデートに取り組んでいる。Appleで2010年中ごろからオペレーション担当シニアバイスプレジデントを務めるJeff Williams氏が2015年5月下旬にCodeカンファレンスで述べたところによると、同社はWWDCで開発者キットプレビューの詳細を発表する予定で、これによりアプリ開発者は、Apple Watch向けのソフトウェアを直接記述できるようになるという。開発者キットが公開されれば、より強力な、いわゆる「ネイティブ」アプリ(Apple Watch自体で動作するアプリ)を容易に開発できるようになり、ひいてはApple Watchユーザーの体験が向上するはずだ。また、開発者はApple Watchの機能をさらに多く利用できるようになるだろう。

 349ドルから1万7000ドルの価格で提供されているウェアラブル製品「Apple Watch」は、4月下旬に発売されたが、同製品を注文した顧客は出荷までずいぶん待たされる状態になっている。当初はオンラインのみで販売され、Apple Storeに立ち寄っても同製品を購入することはできなかった。

 Appleは6月4日、2週間以内にApple Watchを同社直営店で販売開始すると発表した。また、Appleのオンラインストアで5月までに注文を入れたすべての顧客に対し、2週間以内に商品を出荷すると述べた。ただし、1099ドルの「42mmスペースブラックステンレススチールケースとスペースブラックリンクブレスレット」モデルは除くという。またAppleは、6月26日からApple Watchの販売地域として、イタリア、メキシコ、韓国、スペイン、台湾を含む7カ国を新たに追加すると述べた。

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