ヤフーはスマートフォン版「Yahoo! JAPAN」トップページを5月20日に刷新する。タイムライン型のデザインを採用し、コンテンツの表示領域を縦に活用することでユーザーが取得できる情報量を増やす。表示するコンテンツや広告も変更する。リニューアルに先駆け、4月1日、トップページ上部のバナーから手動で新トップページに切り替えられるようにした。
これまではテキストを主体にし、PC版トップページで提供している情報を見やすく、使いやすくすることに特化させてきた。今後は、スマートフォンの特性である「情報の表示量が限られていること」、「日々の隙間時中で利用されること」に適した形のポータルを目指す。
具体的には、「Yahoo!ニュース トピックス」の記事を中心に構成していたデザインを、動画コンテンツやおもしろネタ、スポーツ、芸能などさまざまなカテゴリの情報を表示するように変更する。これらはタブごとに整理されており、横スライドで切り替えられる。
ヤフー トップページ責任者の野崎勇治氏は「ここで変えなければ取り残されるという危機感を持っている。スマホネイティブが増える中、PCの使い方を一度リセットさせる必要があった。スマートフォンはPCに比べて画面領域がせまいので、PCの感覚で情報を詰め込むわけにはいかない。せまい画面を広げるため、画面をスクロールさせることを重視した」と話す。
ヤフーではタイムライン形式の新トップページを2014年7月から一部のユーザーに試験提供していたが、その反響を踏まえて、今回さらにデザインを改良した。野崎氏によれば、試験提供時のデザインの、画面上部の横動線とその下の縦動線がうまく連携しなかったため、「横から縦」から「縦から横」にアクションできるよう工夫し、使いやすさを向上させたという。
構想から約1年半を経ての実装となる新トップページ。今後、ショッピングなどヤフーの他サービスと連携させる予定だ。まずはウェブに遷移させる形をとり、アプリとの連携もその後進めるという。
◇2014年7月、野崎氏へのインタビュー
ヤフー、6年ぶりにトップページ刷新--スマデバで「ポータルの進化形」目指す
リニューアルにあわせて広告商品も一新する。タイムラインのコンテンツと近しい見え方で表示させる「インフィード型広告(ネイティブ広告)」と、テレビCMと同じ素材が使用でき、ビデオ形式の広告をユーザーのファーストビューに掲載できる「プレミアムビジョン」の2種類。
インフィード型広告は「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」のターゲティング/マッチング機能を活用することで、最適なターゲット層へのアプローチが可能になるという。同社マーケティングソリューションカンパニーのディスプレイ広告ユニットマネージャーである赤星大偉氏は「インフィード型広告はマネタイズの強みになる」と語る。実際、運用テストでは高いコンバージョンレート(CVR)を記録しているという。
プレミアムビジョンの映像は、秒数ではなく容量で制限する。当初は商材を絞り、テレビCMを放映できる規模のナショナルクライアントに対して、クロスメディアを意識したプロモーション施策としてテレビCMとセットで使ってもらえるようアピールしていく。
「プレミアムビジョンはその名前通りプレミアムな枠。媒体価値を高めるためにも、制作費をかけた広告を流していきたい」(赤星氏)。
ヤフーではYahoo! JAPANのスマートフォンアプリも同様に、5月下旬に刷新する予定だ。
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