ヤフー、6年ぶりにトップページ刷新--スマデバで「ポータルの進化形」目指す

井指啓吾 (編集部)2014年07月24日 08時00分

 ヤフーは2014年内に、ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」のスマートデバイス版トップページを刷新する。これまでテキストを主体にしていたデザインを、画像を充実させたものに変更。ユーザーにあわせたコンテンツを表示させるパーソナライゼーション機能も改良する。なお、タブレット版の新トップページはすでに7月3日から一部のユーザーに対して試験的に表示させていたが、7月23日にはスマートフォン版でも試験提供を開始した。

 トップページの上部に検索窓を配し、その下にYahoo!ニュースの主要記事を表示。そのさらに下には、各ユーザーにあわせた情報(従来の「あなたにおすすめの記事」)の掲載枠「ストリーム」を設置した。またタブレット版は画面左側にヤフーの主要サービスを縦に配置し、その並び順はユーザーが自由に設定できるようにした。

 トップページに表示するYahoo!ニュースは画像を大きく扱う。並び順や情報量は従来と変わらないが、特に伝えたい記事は写真と見出しを大きく掲載し、より目立たせている。記事カテゴリは左右にスワイプすることで変更可能だ。ヤフーのトップページ責任者である野崎勇治氏によると、写真の代わりに動画を設置することなどを今後試していくという。

  • ヤフートップページ責任者の野崎勇治氏

  • スマートフォン版の従来のトップページ(左)、新しいトップページ(右)

  • タブレット版の新トップページ

 ストリームには、ヤフーサービス内におけるユーザーの行動履歴をもとに、ユーザーの興味をひくコンテンツを掲載。画面をスワイプすることで新しいコンテンツが読み込まれ、各ユーザーにあわせた記事や動画、ECの商品ページなどが次々に表示される。野崎氏によると、この枠ではヤフーが提供するコンテンツだけでなく、他社のコンテンツも取り上げる可能性があるそうだ。

 今回のリニューアルについて、野崎氏は「今までのスマートデバイス版トップページはPC版の焼き直しという面があったが、スマートデバイスがこれだけ普及した今、もっとそれに向き合ったトップページにしなければいけないと考えた」と説明する。そして新デザインを考える上で意識したのは「時間シェアを上げること」(野崎氏)。

 「スマートデバイスのユーザーは数多くのアプリを使うなど行動の選択肢が広がっており、サービス間で時間シェアの奪い合いが起きている。それを意識し、ストリームの仕組みや動画などのリッチコンテンツによって、ヤフーのサイト内で長い時間楽しんでもらえるように工夫した」(野崎氏)。

 新デザインのトップページは一見するとニュースが目立つが、「ストリームにさまざまなコンテンツを掲載することで、一般的なニュースサイトやニュースアプリのタイムラインなどとは異なるものを作ろうと考えている。ポータルを進化させたような形にしたい」(野崎氏)。

 2014年内に、スマートフォンとタブレットの各ブラウザ版/アプリ版の計4つで新トップページを公開する計画。なお、PC版トップページのリニューアルは予定していないという。

 Yahoo! JAPANのスマートデバイス版トップページはこれまでも変更が加えられていたが、今回のような大幅な刷新はウェブサイト並びにアプリ公開以来初めて。サービス全体で見ると、2008年にPC版トップページが刷新されており、今回は約6年ぶりのデザインリニューアルとなる。


左から、トップページ・パーソナライゼーション責任者の久保直樹氏、野崎氏、トップページクリエイティブディレクターの長谷川真也氏。トップページのリニューアルを担当する主要メンバーだ

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