Facebookの次なるメッセージ--まもなく開催の開発者会議F8を予想する

Ian Sherr (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2015年03月25日 07時30分

 Mark Zuckerberg氏は、アプリ開発者の力を借りて時代の最先端を走り続けようとしている。

 Facebookは2014年、非公式に掲げるモットーを「Move fast and break things」(素早く行動し破壊せよ)から、「Move fast with stable infrastructure」(安定したインフラとともに素早く行動せよ)に改めた。それは同社が風変わりな、あるいは一貫性に欠けるプログラミングをパートナーに押し付けることをやめようとする兆候だ。Facebookの共同創設者で最高経営責任者(CEO)を務めるZuckerberg氏は、今週サンフランシスコで開催される開発者会議F8で、集まったプログラマーに対し、同社に協力してほしいという新たなメッセージを打ち出すものと見られている。

 世界最大のソーシャルネットワークFacebookは強力なテクノロジ企業であり、猛烈な勢いで広告売り上げと利益を伸ばしている。2014年だけでも、売上高は約60%増の125億ドル、利益は3分の1以上の増加を記録した。Facebookには毎日9億人近く、つまり地球上のほぼ7人に1人がログインしており、同社はウェブ上で最大の影響力を持つ企業の1社となっている。

 だがZuckerberg氏は、こうした勢いを保つには、さまざまな業界のあらゆる規模のアプリ開発者からの支援が必要であることを理解している。開発者とFacebookのつながりには、写真のアップロード、ゲームのプレイ、記事の共有といった機能の提供のほか、広告の表示もあり、こうしたつながりが増えるたびにFacebookはユーザーの生活に浸透しているが、Zuckerberg氏はそれをさらに進めたい考えだ。つまり、アプリを増やし、ユーザーを引き込む手段をさらに多く持つことで、最終的には広告をさらに集めようとしている(Facebookの売り上げの大半は広告によるもの)。

 基本的に、開発者が作るのはユーザーがFacebookに「くっついて離れられなくする」接着剤のようなもの、つまり同サイトで費やす時間を長くする要因だ。

 こうした開発者会議はある意味で、情報提供というよりも宣伝の場という要素が強い。「そのため開発者はFacebookに協力し、Facebookに注目し、その製品について話題作りをするようになる」。Macquarie CapitalのアナリストBen Schachter氏はこのように語る。

 そうした種類の話題の重要度を軽んじてはならない。Facebookは成長を続けるなかで、Googleのような大企業から、メッセージングサービスで急成長中のSnapchatのようなスタートアップまで、さまざまなライバル企業と戦ってきた。その地位を確固たるものにするために、開発者パートナーが必要だ。

 開発者の時間や関心を奪い合う競争も厳しくなっている。今後何カ月かの間に、Microsoft、Google、Appleもサンフランシスコでそれぞれ開発者会議の開催を予定しており、そこでパートナー候補を引きつけ、次なる大型スタートアップを魅了しようとしている。

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