2014年、国内のインターネット広告費が初めて1兆円を超えた。電通が2月24日に発表した、2014年の日本の広告費を推定した「2014年日本の広告費」によると、インターネット広告費は前年比12.1%増の1兆519億円だった。
インターネット広告費は、インターネット広告媒体費(同14.5%増の8245億円)とインターネット広告制作費(同4.4%増の2274億円)を合わせたもの。
資料によれば、インターネット広告媒体費のうち、運用型広告費が同23.9%増の5106億円を占めた。インターネット広告媒体費の市場全体では、スマートフォン市場の成長や動画広告、アドテクノロジを活用した広告が伸びた。枠売り広告やアフィリエイト広告は堅調に推移し、運用型広告は大きく伸長した。
インターネット広告制作費は、案件数は増加したものの、2013年に引き続き大型キャンペーンの減少や制作単価の低下がみられたことから成長率が鈍化した。一方、スマートフォンのさらなる普及などにより、コーポレートサイトやECサイト、会員サイトは、2013年に引き続き成長した。
総広告費は前年比2.9%増となる6兆1522億円。3年連続で前年実績を上回り、6年ぶりに6兆円を超えた。新聞広告費は前年比1.8%減の6057億円、雑誌広告費は前年比横ばいの2500億円、ラジオ広告費は同2.3%増の1272億円、テレビメディア広告費(地上波テレビと衛星メディア関連の合計)は前年比2.8%増の1兆9564億円だった。
業種別では、全21業種中14業種が2013年を上回った。主な増加業種は「情報・通信」(同7.2%増)、「家電・AV機器」(同7.1%増)、「化粧品・トイレタリー」(同5.6%増)、「自動車・関連品」(同3.4%増)、「飲料・嗜好品」(同2%増)など。
一方、減少業種は「趣味・スポーツ用品」(同7.9%減)、「教育・医療サービス・宗教」(同4.4%減)、「食品」(同3.2%減)、「ファッション・アクセサリー」(同3%減)など。
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