この連載では、アウンコンサルティングの現地駐在員による、日本・台湾・香港・タイ・シンガポールでのマーケティングに役立つ現地のホットトピックを週替わりでお届けします。今回は台湾のEC市場規模とトレンドをご紹介します。
2月3日、台湾の経済部は、2014年のEC市場規模は2013年に比べ15%成長し、9000億台湾元(3兆3703億)に達したと発表しました。そして2015年は1兆台湾元(約3兆7142億円)を越え、1兆台湾元産業になる可能性を示しています。
2015年、台湾のEC市場規模が1兆台湾元を超えると予測される中、スマートフォンの普及とLTEサービスの常用化を追い風にモバイルショッピング市場規模も急増しており、台湾のEC市場の成長率は、長らく2桁の成長率となっています。
この台湾のEC市場規模は、小売業界の規模を軽く超えています。たとえば、2013年の売上基準、EC市場が7673億元だった一方、スーパーマーケットの売上は1584億元、コンビニエンスストアは2761億元、百貨店は2886億元でした。
2013年台湾産業情報研究所(MIC)の発表によると、台湾のEC市場の主要消費者年齢層は、20~30代が全体の77.2%を占めており、20代が全体の42.4%、30代が34.8%と若い世代のEC利用が目立ちます。また、男女別では女性が62%、男性が38%、そして消費者の婚姻状況に関しては独身の消費者が69.2%と圧倒的なシェアを占めました。
また地域別では、北部が消費の過半数以上を占めました。首都圏を含めた北部は物流と金融サービスが発達しており、オンラインショッピングの利用でも優位を示しています。一方、中・南部そして東地方は、今後伸びる可能性が高いと言えます。
同調査によると、過去1年、インターネットで注文して購入したことのある商品は、生活用品(46.2%)、衣服・アクセサリ(41.4%)、文房具・図書(32.2%)、パソコン・周辺機器(31.3%)、美容(27.7%)、食品(27.1%)の順でした。
国家発展委員会が発表した2014年国民ネット使用調査によると、過去1年間利用したECサイトに関して、54.9%の消費者は「Yahoo!購物/拍賣/商城」を利用しており、次いで「PChome線上購物」(23.7%)、「momo購物網」(17.2%)、「露天」(17.1%)、「博客來」(12.4%)を利用したと答えています。
台湾のECサイトは、支払い方法として代金引換(代引き)、コンビニエンスストアでの支払い、クレジットカード、ATM支払い、キャッシュカードによる振込みなど幅広いサービスが提供されています。その中で、多くのECサイトは一般的にコンビニ支払い、クレジットカード支払い、代金引換、銀行振り込みなど4種類以上の決済サービスを提供しています。
調査結果では、最もECサイトで利用されている決済手段は代金引換(33.4%)。次いで、コンビニ払い&商品受け取り(27.8%)、コンビニ払い(24.7%)、ATM支払い(8.7%)となっています。
「迪化街(ディファジェ)」は昔、淡水河を利用した水運の中心エリアとして、商業が盛んな街でした。商業地としての特色は現代にも引き継がれており、漢方薬、乾物、布、お茶などを扱う老舗が連なるレトロ風の街を歩いていると、まるでタイムスリップしたかのような気分を味わうことができます。
MRT台北車站駅または雙連駅から徒歩20分ほどで着く迪化街は、普段は静かな問屋街ですが、旧正月前には年越しの食料品を求める人たちで賑わいます。機会があれば台湾の年越し風習を体験してみてください。
台湾の干物が買える観光地だと考えられがちな迪化街は、実は茶葉の老舗や茶とゆかりのある古跡があちこちに点在していています。店舗奥で、自家焙煎した茶葉を販売する老舗のお店もあります。お茶がお好きな方、また自分好みのお茶をお探しの方に、迪化街は大変おすすめの街です。
2010年10月、アウンコンサルティング沖縄支店入社。
アウンコリアマーケティングを経て、2013年8月よりアウン台湾マーケティングにてSEOとリスティング広告を主軸とした検索エンジンマーケティング(SEM)の分析・運用などに携わっている。
ウェブに関する資格を多数保有している。Google Partners Certification(Google認定資格)、Google Analytics Individual Qualification(Google認定資格)、Bing Ads Accredited Professional(Bing認定資格)、検索広告マーケッター(韓国情報通信振興協会認定資格)、ウェブデザイン技能士(韓国産業人力公団認定資格)、コンピューター・グラフィックス運用技能士(韓国産業人力公団認定資格)など、ウェブに精通した知識と技量を持つ。
また、語学も堪能であり、韓国語日本語中国語を話すトリリンガルである。日本語検定1級も所有しているため、日本人よりも綺麗な日本語を話すと評判。
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