Gear Fitのデザインには、機能面での二律背反があちこちに見られる。2つのことを同時に成功させようとしているのだ。曲面のAMOLEDディスプレイを持つ未来的なメインボディは、光るクロムの枠と、きびきびと動作するタッチインターフェースを備えている。実際、Gear Fitは小さな楕円形の堅いゴムでできている。この本体は付属のプラスチック製バンドにはめ込むことが可能で、このバンドは本体の周囲を締め付けて固定するようになっている。
曲面のガラスディスプレイでは、スワイプやタッチでコンテンツを操作することができる。動作はスマートフォンのようにきびきびしており、ディスプレイは2013年に発売されたGALAXY Gear並みに明るい。曲面ディスプレイを持つデバイスが出るのは、サムスンの「GALAXY ROUND」とLGの「G Flex」以来であり、ウェアラブルデバイスとしては初だ。ウェアラブルデバイスのデザインとしては、かなり新鮮なものだと言えるだろう。
長細いディスプレイデザインは、長いテキストメッセージがある場合、横方向に続くテキストを読むことを少し難しくするが、Fitは表示を「横」と「縦」で切り替えることができ、必要に応じてディスプレイを反転させる。縦向きに表示すると、時計としてはいくぶん斬新なレイアウトとなり、シャツの袖の下に隠れているような時により上手く機能するが、テキストはやはりディスプレイのサイズに対して合っていない。
輝度の高いOLEDディスプレイの色は鮮やかだが、カラフルすぎると感じることもある。カラフルな色は、表示されるテキストには合わないこともある。筆者は、基本的な黒地に鮮明な白のテキストの方が好みだ。OLEDスクリーンは太陽光の下でもそれなりに見やすいが、曲面ディスプレイの光の反射が強すぎる。
曲面ガラスとクロム製の枠の下にあるGear Fitの本体ユニットは、飾り気のない黒のプラスチックだ。ボディは手首に平面で接するようになっており、リストバンドを正しく調整すれば、ぴったりと合うようになっている。本体の裏側にある心拍モニタが正しく動作するには、センサが肌に触れている必要があるため、きつめに着用することをお勧めする。
ゴムのような感触のプラスチックバンドが、Gear Fitのボディを正しい位置に固定するようになっているのだが、このバンドは安っぽく感じられる。Gear Fitは手首に密着し、快適に感じられるものの、1日使ったところで本体が外れて落ちてしまった。それ以後は、同じことが起こらないか心配になった。
購入の際、バンドは3つの色(黒、オレンジ、グレー)の中から選択することができる。筆者は黒のバンドとオレンジのバンドを試してみた。サムスンはバンドを別売りする予定だとしているが、価格はまだ明らかにしていない。筆者の妻は、飾り気の少ない「Fitbit Force」(販売中止)や「Pebble Steel」と比べると、このバンドはカラフルすぎると思ったようだ。
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