スペイン、バルセロナ発--ソニーは当地で開催のMobile World Congress(MWC)2014で、新しいウェアラブルテクノロジ製品「SmartBand」の実物を展示した。手首に装着するこのデバイスには、歩数計とライフスタイルトラッカーの機能がある。実際のところ、ソニーは同ガジェットが一般的なアクティビティ測定をはるかに越えて、ユーザーの人生を記録するデジタルログとして使われるという構想を抱いている。
デザインに関して言えば、ソニーのSmartBandはFitbitの「Flex」やJawboneの「UP24」、Nikeの「Nike+ FuelBand SE」など、市場のほかのフィットネストラッカーに非常によく似ている。SmartBandはFlexと同様のモジュラー構造を採用しているため、Flexのクールな関連製品としても通用するのではないか、とさえ思う。Flexと同じくSmartBandも2つの部分で構成されている。弾力性のあるリストバンド部分と、丸みを帯びた小石のような形をした小型のプラスチック製トラッカー部分だ。「Core」と呼ばれるこの装置は、リストバンドの小さな窪みに収納することができる。
手首に装着するときは、一方の端にある2つの金属製突起部をもう一方の端の穴に差し込む。筆者はSmartBandの円形の金属製バックルを気に入っている。その派手で光沢のある表面のおかげで、少し高級な感じがする。これがなければ、何の特徴もない製品になっていただろう。
では、SmartBandには実際にどのような機能があるのだろうか。単純な歩数とアクティビティの記録のほか、対応する「Lifelog」モバイルアプリケーションと同期して、ユーザーの行動を詳細に記録する機能も備える。例えば、Facebookやカメラアプリ、GPS無線など、スマートフォンベースのソフトウェアやセンサと通信して、ユーザーがいつ誰と何をしているのかを詳細に記録することができる。
例えば、夜の街に繰り出して、とりわけ素晴らしい食事を楽しんでいるとしよう。SmartBandをタップして、ソニーが「ライフブックマーク」と呼ぶものを作成すると、ライフブックマークがデバイスとアプリに対して、レストランの名前、一緒にいる友人、撮影した写真を記憶するよう命令する。Lifelogもその瞬間のあらゆるソーシャルメディアアクティビティを記録する。これを読んで、かなり気味が悪いと感じたとしても、心配はいらない。そう感じる人はほかにもいるはずだ。
しかし、ソニーはそうした声にひるむことなく、友人と公園で一緒に過ごしたときのことや誕生日パーティーといった人生の楽しいひとときのバーチャルスナップショットを保存し、その記録を友人と共有したり、自分自身のために大切に保管したりする、といったシナリオを思い描いている。ソニーによると、SmartBandはほかにも、重要なスマートフォンアラートがあったときに振動する機能や、ユーザーの目を引く一連のLEDライト、無音アラーム機能も備えるという。
ソニーのSmartBandはヒットするだろうか。可能性はなくはないが、3月に同製品の出荷が開始されるまでは分からない。ソニーによると、SmartBandの価格は99ユーロ(135ドル、80ポンド)程度になる可能性が高いという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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