もう1つの重要な分野は衣服だ。例えば、押されると布地の色を変えられるスマートボタンや、スポーツウェアが受ける紫外線量を測定するボタンや布地を研究しているメーカーがある。
Freescaleの「i.MX」アプリケーションプロセッサファミリのビジネス開発リーダーであるRobert Thompson氏は、「2014年がウェアラブル市場の始まりとなり、その多様性が示されることを期待している」と述べている。
冷蔵庫や洗濯機のような日常的な製品が互いにやりとりできるほどスマートになるという「モノのインターネット」はもう1つのホットなトレンドだ。今のところ、こうした製品に接続されるウェアラブルデバイスはほとんどない。
CESで発表されたサムスンの「Smart Home」では、ネットワークで接続されたあらゆる家電製品やデバイスを1つのアプリケーションで管理できる。Smart HomeはGALAXY Gearとも連携する。これから数年のうちに、われわれはこうした例をもっとたくさん目にするだろう。
基本的にどのようなウェアラブルデバイスも、スマートフォンのようなさらにスマートなデバイスに接続しないと機能しない。例えばGALAXY Gearは、電子メールが届くと通知を出し、メールの内容を1段落程度表示するが、実際に電子メール全文を読んで返信するにはスマートフォンを使う必要がある。ほかの多くの機能の操作も同じだ。
ある時点で、そうしたつながりから抜け出すスマートウォッチやそのほかのデバイスが出てくるだろう。
「スマートデバイスは、連携なしで動いたり、独自の興味深い機能を持ち合わせたりしなければ、あまりに複雑すぎて、スマートデバイスが持つ可能性を実現できないだろう。こうしたデバイスが広く受け入れられるには、スタンドアロンで動作して、単独で素晴らしい機能を持つようになる必要がある。その上で、スマートフォンと連携させればもっと多くのことができるというのなら、それは良いことだ」(IntelのBell氏)
アーリーアダプターは、新製品には金を多めに払う。新しいカテゴリーとなればなおさらだ。こうした非常に高い価格は、最終的には下がるだろう。さらに、ウェアラブルデバイス市場に新規参入する企業数の多さを考えても、低価格が選ばれるのは確実だ。
もちろん価格設定は製品の用途によって左右される。機能性が高い製品や、スマートフォンなしでも単体で動く製品は、別のスマートガジェットに依存するデバイスよりも価格はずっと高くなるだろう。
Mediatekの最高マーケティング責任者(CMO)のJohan Lodenius氏は、「われわれはウェアラブルデバイスを、付属品や、セットで使うデバイスとして考えることが多い。したがって価格帯は非常に低い、50ドル以下でなければならない」と述べている。
市場がどのように形成されるにしても、チップメーカーは1つの重要な点で意見が一致している。それは今後数年間で、ウェアラブルデバイスがほぼ間違いなくわれわれの暮らしを大きく変えるということだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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