アドビ「Digital Marketing Forum 2013」--縦割りのマーケティング組織を統合ツールで打破 - (page 2)

 変化の例として、Ingram氏は自身の11歳の息子が、ホッケーをプレイする時に使っていたお気に入りのスティックをなくした時のエピソードを紹介した。

 「同じスティックを探すことになった際、店頭の行って探す、オンラインで探すという選択肢があった。私はオンラインで探すことを選択し、翌日の朝10時に製品が届いたのだが、息子はその結果に不満を持った。欲しいと思った時に製品が手に入らないからだ。このように、従来は評価されたものを評価しない、欲張りな消費者の声も出てきている。そういった声に応えるため、例えば野球の選手が目でボールをとらえる前に、身体が反応してバットを振ってボールを打つように、瞬時に適切な対応ができるような行動を取らなければならなくなっている」(Ingram氏)

 瞬時に顧客の声に応えることができるデジタルマーケティングを実現するために、アドビでは統合型のマーケティングツール「Adobe Marketing Cloud」を提供。このサービスを構成するのは次の5つの製品となっている。

  1. Adobe Analytics=従来6つに分かれていた製品を1つに統合し、販売、サイトへのアクセス数などのデータを格納し、異常値が検出された際にはアラートを出し、クラスタリングを実施。企業の誰でも利用できるというレポートビルダー
  2. Adobe Experience Manager=リッチなメディアアセットを、パーソナライズ化して提供するためのレスポンシブデザインと単体動作するデジタルアセット管理機能を搭載する
  3. Adobe Target=4製品をひとつに統合。Analyticsに基づいたターゲットプロファイルを行い、ワンクリックでターゲティングを実現するという
  4. Adobe Social=次世代のバズモニタリングを実現できるという。ソーシャルキャンペーンの実施やビジネス成果とアトリビューション、予測配信を実現できるとしている
  5. Adobe Media Manager=ポートフォリオ最適化とルールベース入札を実現。各メディアチャネルを一つで管理することが可能で、Twitter APIを搭載している

 「2012年時点では27のツールを紹介したが、統合化によってシンプルに5つのツールからなるソリューションとした。われわれはこの製品を提供しただけで終わりだと考えていない。マーケティングのための組織は縦割りで、5つのツールも別々のチームが利用し、組織の壁が存在している。この“人”の問題を解決するために、テクノロジを使って新しい提案をしていく。すぐに実現できることではないが、ステップを踏んで、組織の壁を打破していきたい」(Ingram氏)

  • Adobe Marketing Cloudを構成する5製品

  • Adobe Analyticsの特長

  • Adobe Experience Managerの特長

  • Adobe Targetの特長

  • Adobe Socialの特長

  • Adobe Media Managerの特長

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