世界中で発売されるGALAXY S4は、その見た目はどこで購入してもまったく同じであるが、本体内部までそっくり同じというわけではない。読者の手にするGALAXY S4のプロセッサは、Qualcomm社製の「Snapdragon 600」シリーズ(1.9GHz駆動のクアッドコア)か、サムスンの「Exynos 5 Octa」(1.6GHzの8コア)のいずれかとなる。
データの通信速度を気にしている人は、GALAXY S4が発売予定市場(まだ発表されていない)においてLTEをサポートし、一部の地域ではLTEローミングも可能になると聞けば安心するはずだ(とても素晴らしいことだ)。
バッテリ持続時間という観点から述べると、この携帯電話には2600mAhという大容量のバッテリが搭載されている。しかしながら、パフォーマンス負荷の高い大型画面と多くの機能が搭載されているという点を忘れてはならない。Smart StayやS Voiceはいずれも電力消費を増大させるため、どの製品を検討する場合でも言えることではあるが、購入にあたっては使い方を考慮に入れたうえで検討する必要がある。動画を再生したり、ゲームをプレイする時間が長いほど、バッテリ持続時間は短くなる。
ストレージとメモリに関して述べると、GALAXY S4には2GバイトのRAMと、64Gバイト(最大)の内部ストレージが搭載されており、microSDカードスロットを使えば64Gバイトの外部ストレージを追加できるようにもなっている。今日の市場において、これ以上の容量のものは手に入らない。
この携帯電話が欲しくなったとしても、さほど待つ必要はないはずだ。サムスンは4月から5月にかけて順次、世界で販売を開始する予定にしている。米国ではVerizonやAT&T、Sprint、T-Mobile、U.S. Cellular、Cricket Wirelessすべてが(新たに仲間入りしたSprint MVNO Tingとともに)GALAXY S4を取り扱う予定である。その他の国についての情報は、まだサムスンから発表されていない。
また、価格は国や通信キャリアによって異なってくるため、サムスンからの発表はないものの、各地域におけるGALAXY S IIIの価格を見ればおおよそのところは予想できるだろう。
GALAXY S4は期待を裏切らない出来となっているとはいうものの、競合他社製品の方が優れている点もいくつかある。上述したように、まず材質の高級感というものがある。また、説明会の後でも、GALAXY S4がワイヤレス充電できるかどうかはよく分からなかった。この質問に答えたサムスンの関係者によると、ワイヤレス充電機能の搭載は「市場の要求による」というものであった。筆者はこれをやんわりとした「イエス」であると捉えている。ただ、GALAXY S IIIではワイヤレス充電を可能にできるという点を考えると、このことに触れないのは少し奇妙であるとも感じた。
GALAXY S4は、ほとんどすべての人々に向けた、高機能かつハイエンドなスマートフォンだと言える。サムスンはハードウェア仕様を極めて細かい部分まで傑出したものにするとともに、常に使うわけではないものの、ユーザーの目を引きつける、新しく、興味深いソフトウェア機能を相当数搭載している。
この携帯電話の外観は飛び抜けて美しいというわけではなく、ソフトウェアも特に感動するというものはない。とは言うものの、基本的な機能を一通りそろえており、追加機能もそれなりに備えている。もしも筆者が今、この携帯電話をひと言で説明するのであれば、衣料品チェーンのGAPで売られている洋服類のようなスマートフォンだということになるだろう。つまり、陳列されているすべてのものが自分の必要としているものではないかもしれず、またすべてのものを気に入るとは限らないかもしれないが、基本を押さえており、ある種の高度な水準をクリアし、どこにでも持って行ける製品だというわけである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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