「iPhone」や「Mac」のメーカーであるAppleは米国時間3月21日午前、環境面における改善の進捗を記した年次環境報告書を新たに公開した。この報告書で最も注目すべきは、同社施設で使用されるエネルギーの75%が再生可能なものとなっており、同社のいくつかのデータセンターや本部では、その割合がさらに高くなっているという点だ。
Appleの製品マーケティング担当であるScott Brodrick氏は米CNETに対して「われわれは、自社施設で使用するエネルギーを、施設のある場所にかかわらず環境にやさしいものにしようと全力を傾けている」と述べた。
Appleは現在、ノースカロライナ州メイデンとカリフォルニア州ニューアークにデータセンターを構えており、オレゴン州プラインビルに、複数のエネルギー源を併用して稼働する新たなデータセンターを建設中である。また同社はネバダ州リノにも施設を建設中であるが、Brodrick氏は同施設の完成時期や稼働開始時期については明らかにしていない。
こういった施設は、同社のクラウドサービスを成長させるための取り組みの一環である。これらのデータセンターは以前から、楽曲や映画、アプリといったデジタルコンテンツを提供してきている。そしてAppleは2011年に「iCloud」というサービスを開始している。そのストレージサービスや同期サービスによって、ユーザーのデータや情報もデータセンターに格納されるようになったため、データセンターへの負荷は増大することになった。さらに同社のデータセンターでは、iPhoneや「iPod」「iPad」に搭載されている音声アシスタント機能「Siri」を支える存在ともなっている。
Brodrick氏によると、特にメイデンにあるデータセンターはあっという間に、Appleのデータセンターのなかで最も優秀なものとなり、2012年12月以降は再生可能エネルギーだけで稼働しているという。その理由の1つとして、同社が米国最大規模だと誇っている太陽電池パネル群を挙げることができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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