Appleの出願した特許が現実の技術につながれば、「iPhone」を落としても深刻な損害を避けられる。
米特許商標庁(USPTO)が米国時間3月21日に公開したAppleの出願書類は、「電子デバイスの保護メカニズム」と題され、iPhoneなどの電子デバイスが落下しても壊れにくくする2つの方法を説明している。
1つの方法は、内蔵センサがデバイスの落下する距離と速度を検知してデバイスの向きを変えるというものだ。デバイスは落下中に文字通り回転し、ディスプレイ画面などの壊れやすい部分ではなく、周縁や背面など耐久性が高い部分から着地する。
そのために、端末には圧縮ガス入りの小型容器を利用して向きを変える「保護メカニズム」が装備される。
出願書類では次のように説明している。
1つの例では、落下中にデバイスの向きを変えるよう保護メカニズムが設計されている。これにより、自由落下が終わった時点で、損傷しにくい部分を地面に衝突させることができる。たとえば、保護メカニズムが作動してデバイスを回転させ、ディスプレイ部分ではなく周縁から地面に衝突する
もう1つの方法は、パラシュートがスカイダイバーの落下速度を遅くするのとほぼ同じ要領で、iPhoneの落下速度を遅くするというものだ。そのために、保護メカニズムは翼状の装置を広げ、デバイスの速度を落として地面に達した時の衝撃を弱める。
出願書類では「この例では、デバイスの勢いが弱まる(落下速度が落ちる)ので、表面にぶつかる時の衝撃を弱めるのに翼が役立つと考えられる」と説明されている。
出願書類は、iPhoneの名を挙げているが、スマートフォン全般やタブレット、ノートPC、携帯音楽プレーヤー、デジタルカメラにまでこの概念の対象を拡大している。
Appleは2011年9月16日にこの特許を出願した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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