リアル書店で売上1位--TSUTAYAがこだわる書店のあり方とこれから

 2013年3月で創業30周年を迎えるTSUTAYA。ビデオレンタル店、CDショップ、書店と多彩な顔を持つ同社だが、そのはじまりは「蔦屋書店枚方駅前店」だ。出版不況が叫ばれる中、またネット流通への依存が高まる中、2012年は年間売上高過去最高を記録。リアル書店として業績、店舗数を着実に伸ばすTSUTAYA BOOKSのリアルであるべき意義とその取り組みについて、カルチュア・コンビニエンス・クラブTSUTAYAカンパニー商品本部商品・調達部BOOKユニット運営支援チームチームリーダーの内沢信介氏と広報担当の高橋祐太氏に伺った。

  • 書籍・雑誌年間販売額・店舗数推移

単なる書店ではなく“生活提案をする場”を提供する

--2012年は書籍、雑誌の年間売上高が1097億円と過去最高を記録されました。レンタル店の側面が強く感じられる御社の中で書籍販売はどういった位置づけなのでしょうか。

内沢:1983年創業当時、TSUTAYAは「蔦屋書店」という店名でスタートしました。ですから書籍販売は創業からTSUTAYAの核の一つです。そもそもTSUTAYAは「生活提案の場」をコンセプトに新しいライフスタイルの情報を提供する場として本、レコード、ビデオを扱う店としてオープンしました。しかし、当時はビデオやレコードレンタルもまだ知られていなかったため、TSUTAYAが提供したいと考えていた価値を提供していた業態が書店であり、現在でも書店はTSUTAYAの原点と言えます。

  • 写真左から内沢信介氏と高橋祐太氏

--DVD、CDとエンターテイメント商材が増える現在において書籍、雑誌はどんな役割を担っていますか。

高橋:お客様にライフスタイルを提案するのがTSUTAYAのコンセプトであり、映画の主人公の姿や音楽の歌詞から生き方を学んだり、感化されたりする、TSUTAYAはそんなきっかけをご提供する場でありたいと考えています。

内沢:中でも雑誌や書籍は、さまざまな生活シーンで知識や知恵、ノウハウを提供してくれる生活提案性の最も高いアイテムであると捉えています。またお客様から書店の出店に対するご要望も多く、今後ますます、雑誌や書籍の果たす役割は大きくなっていくと考えます。

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