NECパーソナルコンピュータは2012年12月27日、15.6インチサイズで厚さ12.8mmの薄型ウルトラブック「LaVie X」を発売した。
15.6型ワイド液晶搭載モデルとしては世界最薄(突起部、バンプ部を除く)で、国内最軽量を誇る。さらに同8月には13.3型として世界最軽量を実現した約875gの「LaVie Z」、10月にはレノボとの共同開発による360度回転する11.6型の「LaVie Y」を発表するなど“世界一へのチャレンジ”に積極的に取り組んでいる。
一方で、これまでは極端にエッジの効いた製品企画はあまりよしとされてこなかった風潮もあるという。
今回、最新モデルとなるLaVie Xの商品企画を手がけたのは、NECパーソナルコンピュータ 商品企画本部 コンシューマ商品企画部の三島達夫氏だ。LaVie Xのこだわりポイントやイノベーティブな新製品を生み出せるようになった背景、PCを作る上で変えたこと、変えなかったことなどについて聞いた。
NECとして「世界一のものを作っていこう」というのがまずコンセプトのスタートとしてありました。当時、インテルのUltrabookの構想がスタートし始めていて、LaVie Zはモバイル機として最も重要視される「軽さ」に特化したものを目指す一方で、さらに別の方向性として「大きいサイズで薄いノートPC」を目指そうということになりました。
それと同時に、この15.6インチというサイズは据え置きで使われているユーザーが多いと思うのですが、それをもっと家の中のフリーロケーションで使ってほしいというコンセプトで開発を始めました。
ZとXに関しては、同じ時期に検討が始まって、実際に動き始めたのはZが先です。Xが後からということで出荷時期もZが先になりました。そういう意味では、NECとしてイノベーティブなPCを作ろうというところでZもXもスタートは同じです。レノボと一緒になったシナジーを、どういう方向で活かしていくかということで商品として作り上げたのがこれらの機種です。
思ったよりも好意的な意見が多かったです。少なくともこれを見た瞬間にモバイルっぽさを連想する方が多いと思うんですが、やはりモバイラーにとっては13インチとか11インチあたりが当たり前、という意識があると思います。
「フリーロケーション」というコンセプトの部分は理解はしてもらえるとは思っているんですが、それが果たしてどこまで響くのかというのは、LaVie Xのような商品は前例もないので未知数のところもありました。
でも実際に発表させていただいて、デザイン面だとか、15.6インチのフルHDでIPSの液晶というところで使ってみたいという反応がネット界隈で聞こえてきました。正直、半々ぐらいで賛否があるかと思ってはいたんですが、好意的な声のほうが多かったのかなという印象は受けています。
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