NECパーソナルコンピュータは10月19日、個人向けPC「VALUESTAR」「LaVie」シリーズ10タイプ46モデルを発表した。10月26日より順次販売を開始する。
中でも注目は、国内初のWindows RTを搭載したコンパーチブルタブレット「LaVie Y」だ。市場想定価格は9万円前後で、11月22日に発売予定だ。これは13.3型で約875gを実現したウルトラブック「LaVie Z」に続く製品で、NECが「イノベーションプロダクト」第2弾と位置付ける。
LaVie Yはキーボードが360度回転し、ノートPCとしてはもちろん、タブレットとしても利用でき、1台2役をこなす。11.6型ワイドディスプレイを搭載し、薄さ15.6mm。本体質量は約1.24Kg。フルHD動画連続再生時間は約8時間を実現する。LaVie Yに搭載されるのは、NVIDIAのクアッドコア「Tegra3」だ。Windows RTはモバイル機器向けのOSで、動作アプリケーションなどが異なるが、操作性自体はWindows 8と変わらず、Microsoft Office 2013 RT Preview版もプリインストールする。
今回の製品化について、NECパーソナルコンピュータ 代表取締役社長の高塚栄氏は、「レノボと共同開発したもので、レノボとの合弁による成果の証と申し上げられる」と自信を見せる。資材調達などの強みを生かすことで、いち早く商品化できたとした。
LaVie Yは、国内では未発表となるレノボの11.6型 Windows RTデバイス「IdeaPad Yoga 11」とほぼ同じデザインだ。なお、サイズは異なるが、10月18日に国内で発表したレノボのウルトラブック「IdeaPad Yoga 13」と360度回転する点では同じだ。
IdeaPad Yoga 11と異なる点について、「共同開発の中で、日本のニーズにどう応えるかのカスタマイズが入っている。外観の色も、日本のお客様には淡いシルバーにする。レノボの日本語キーボードと刻印も違う。ACアダプタなど、見えるところも見えないところもNECの特長に合わせたものになっている」と説明した。
今回のWindows 8について、「Windows 95以来、17年ぶりの大きなインターフェース革命が起こると捉えている」(高塚氏)と説明する。PCを使い始めたころのワクワク感をもう一度体験できるインターフェースという。
最近では、スマートフォンやタブレットなどの普及に伴い、タッチパネルでの操作が一般化している。そういった状況を踏まえ、「Windows 7とスマートフォンの間には断絶があると思っている。お客様の本当のニーズを考えると、喫茶店でPCを使うデバイス、電車で立って使うデバイスが、それぞれの場面で違う操作性であっては、本当の意味での使い勝手は実現されていないという認識。Windows 8により、PCからスマートデバイスまで、同じ操作性を実現できる」とした。
また、会場には日本マイクロソフト 代表執行役社長の樋口泰行氏がゲストとして登場した。樋口氏はNECについて、「PC-98の時から寝食を共にする、関係が深く長い会社。(NECのラインアップは)Windows 8だけでなくOffice製品を標準搭載をしていただいており、無料アップグレードプログラムにより次期のOffice 2013が無料でダウンロードできる。今回は、最大規模のマーケティング投資をしていく。デバイスは新興国が台頭しているので、メイドインジャパンのデバイスを日本でもっと盛り上げるという気持ちで、日本全体を元気にしていきたい」と語った。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス