米国時間1月8日にラスベガスで開幕する巨大見本市「2013 International CES」では、消費者が購入を検討するかもしれない新型携帯電話の事前発表が期待される。
筆者の予想では、CESの常連の携帯電話メーカーはすべて、1つか2つ程度の新製品を発表する用意があるだろう。ただし、「Lumia 920」および「Lumia 820」シリーズの携帯電話を発売したばかりのNokiaは例外になりそうだ。
Nokiaは、ニューヨークやサンフランシスコ、ロンドンで開催する自前のイベントのために主力スマートフォンの発売を控えるという、携帯電話メーカーが示す比較的新しい傾向の好例だ。この傾向は1年前とは異なるもので、2012年にNokiaは盛況のCESの舞台を利用し、「Lumia 900」を携えて米国での巻き返しを目指した。
だが2013年のCESでは、苦闘しているNokiaの存在感ははるかに小さくなり、ただ単に自社製品を展示し、ワイヤレス充電を声高に宣伝して、おそらくいくつかのLumia専用アプリを発表する程度になるかもしれない。
他のメーカー、たとえばサムスンも、「GALAXY S3」やより大型の「GALAXY Note 2」が発売されてから日が経ってないことから、フラッグシップ製品の発表を見合わせるだろう。ただし、サムスンの端末が姿を見せるのは間違いない。
総じて、携帯電話メーカーは終始自分たちが取り仕切るイベントに最高の製品を確保しておくので、低価格帯およびミッドレンジのスマートフォンが穴を埋めるようにより多く出展され、高級端末はちらほら見られる程度になる、というのが筆者の考えだ。
「Android」は過去数年間、CESのソフトウェアおよびタブレット分野を支配してきた。2013年は、「Windows Phone 8」との競争が少し激しくなるものの、本質的にはAndroidが首位の座にとどまるだろう。
AppleはCESに参加しないことを思い出してほしいが、「iOS」はその存在を、携帯電話やタブレット向けのアクセサリ、アプリ、周辺機器で知らしめるだろう。
新しいスマートフォンの多くがAndroid 4.1やAndroid 4.2を搭載することが期待できそうだ。
クアッドコアプロセッサの採用が、LGの「Nexus 4」やサムスンのGALAXY Note 2、HTCの「One X+」のようなハイエンドのスマートフォンに広がりつつある。
CESで目にするクアッドコアプロセッサが一気に増えるだけでなく、タブレットをはじめとするデモ用端末のコアもさらに増え始める可能性がある。NVIDIAはすでに記者会見を予定しており、タブレットおよび携帯電話向けモバイルチップセット「Tegra」を通じてマルチコアデバイスを急速に展開する計画を以前から共有してきた。さらに、流出したとされる情報では、「Tegra 4」のさらに高いグラフィックス性能が指摘されている。
2012年のCESでは、富士通がクアッドコアプロセッサ搭載スマートフォンでゲームを実行する初のデモを実施して来場者を驚かせた。これはエンジニアリングの印象的な偉業だったが、ターボで強化された処理速度を提供しても、バッテリを効率的に管理するのでなければ、プロセッシングコアを増やすことで常に良くなるわけではないことに留意すべきだ。
CES閉幕の後である1月30日に、RIMがBlackBerry 10を発表する予定であることは既に知られている。
RIMがラスベガスで製品版の端末を披露することはないが、同社お気に入りの新たなソフトウェア機能をデモ機で紹介するものと期待したい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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