1983年に米コロラド州アスペンで開催された「International Design Conference」において故Steve Jobs氏が行った講演の全録音が公開された。同氏は30年近く前に「iPad」を予見していたのだろうか?
2012年8月、9to5Macは1983年にアスペンで開催されたInternational Design ConferenceにおいてSteve Jobs氏が20分にわたってスピーチを行った際の貴重な音源へのリンクを公開した。また、米国時間10月2日には9to5MacのJordan Kahn氏が、Jobs氏の20分におよぶスピーチと、その後の質疑応答を完全に含む、54分以上からなるJobs氏のビンテージものの講演を公開した。
このカンファレンスの音源は、InlandesignのJohn Celuch氏がカセットテープの形態でLife, Liberty, and Technologyに提供したものである。この講演を聞くには、SoundCloudからストリーミング再生を行うか、ここからダウンロードを行ってほしい。
Jobs氏は講演で、Appleが年間10億ドル近い売上を達成できそうだと誇らしげに語ったうえで、パーソナルコンピュータ市場の爆発的な拡大を予言するとともに、(優秀な製品デザイナーたちの大半が自動車のデザインに携わっているなかで)テクノロジ業界における優れた製品デザイナーに対する需要や、結果的にGoogleのストリートビューにつながることになったマサチューセッツ工科大学(MIT)のプロジェクトについて述べ、音声認識の実現は「10年以上先」になるとのコメントも述べていた。またJobs氏は、カリフォルニアの大学を卒業して、コンピュータのエンジニアになるよりも配管工になる人間の方が多いことについて嘆いてもいた。
この録音が「ほとんど30年前」のものであることを考えると、内容の先見性には驚くほかない。
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