Hewlett-Packard(HP)は、全世界を対象とした人員削減の規模を、当初予定の約2万7000人から2万9000人に拡大する。
世界最大のコンピュータメーカーであるHPは米国時間9月10日、米証券取引委員会(SEC)に提出した四半期報告書の中で、「『2012年計画』に伴い、2014年会計年度にかけて約2万9000人の人員を削減する」予定だと記している。
HPは5月、全世界の従業員の約8%にあたる2万7000人を削減し、それによって捻出される30億ドル~35億ドルの資金を研究開発に投入すると述べていた。今後2年間にわたり人員は削減するが、研究開発費の総額は現在の売上の3%から増やしていく計画だ。
報告書によると、「2012年計画」と呼ばれる複数年の再編計画は「ビジネスプロセスを簡略化し、革新を促進し、顧客、従業員、株主により良い結果をもたらす」ことを目的としたものだという。要するに、価値あるものだけを残すことで、成長著しいLenovoをはじめとする競合他社との差を維持しようというわけだ。
同じく報告書によると、HPは2014年会計年度末にかけて約37億ドルの経費計上を予定しており、そのうち33億ドルが人員削減関連費用、4億ドルがデータセンターの統合などの「諸費用」になるという。
HPは再編計画によって、すでに2012年会計年度第3四半期に17億ドルの経費を計上している。
HPは7月末の時点ですでに3800人を削減していることを、報告書の中で明らかにしている。削減対象となっているのは、苦戦中の企業サービス部門の従業員だ。同部門では、データセンターやパートナー企業へのコンサルタント事業を手がけている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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