Hewlett-Packard(HP)は米国時間3月21日、同社のPC部門とプリンティング部門を統合することを正式に発表した。ますますコモディティ化が進む両製品の財務的側面を改善することが、その狙いである。
この統合に伴い、プリンティング部門を統括していたVyomesh Joshi氏は、同社を退職する。Todd Bradley氏が、統合後の新部門を率いる予定である。今回の発表については、20日にうわさが浮上していた。
HPは声明で、この統合によって、同社の市場参入戦略、ブランド構築、そして、サプライチェーンおよび顧客サポートが改善されると述べた。
HPの最高経営責任者(CEO)を務めるMeg Whitman氏は、今回の統合による利点の1つとして、市場参入における改善が得られることを強調した。
Whitman氏は次のように述べている。
顧客重視の革新および運用効率性において最善を尽くすことが、顧客、パートナー、株主のための成功に向けた道筋の形成につながるとわれわれは信じている。
HPは以前にも、似たような組織再編成を実施している。元CEOのCarly Fiorina氏は在任中、両部門を統合した。同氏に代わってMark Hurd氏がCEOに就任した際に、Hurd氏は2つの部門を分割し、Bradley氏を採用した。
またHPは、PC部門とプリンタ部門統合の一環として、同社の中心的なサービスおよび部門も再編成する。
今回の再編成に伴い、HPは、同社のグローバル・アカウント・セールス・チームを、David Donatelli氏が統括する予定のHP Enterprise Groupの下に配置する。Donatelli氏は現在、サーバ、ストレージ、およびネットワーキング部門を統括している。Donatelli氏は再編成後、これらに加えて技術サービスを担当することになる。
HPによると、新体制は「シンプルな顧客体験を提供しつつ、意思決定を迅速にし、生産性を高め、効率を改善する」という。
HPのグローバルセールスを統括するJan Zadak氏は、未公表の新しい役職に就任する予定である。HP全体にわたるマーケティングは、最高マーケティング責任者(CMO)を務めるMarty Homlish氏が統括する。HPの広報チームは、最高コミュニケーション責任者(CCO)であるHenry Gomez氏が率いる予定。また同社は、不動産管理をグローバル・テクノロジ・アンド・ビジネス・プロセス部門に編入する。
HPはこれらの部門統合によって、各事業部門が縦割り型に並ぶ構造に代わって、単一の統合された体制を構築したいとHPは考えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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