Appleで特許ライセンス契約担当ディレクターを務めるBoris Teksler氏は、サムスンを相手取った訴訟における証言の中でこの件を明らかにした。この訴訟は来週にも結審を迎える可能性がある。同氏の言及したクロスライセンス契約がいつから締結されていたのか、あるいは有効期間がいつまでなのかは明らかにされていない。
Teksler氏は自身の証言に対する再尋問の中で、「これらの意匠および特許はすべてApple固有のユーザー体験に盛り込まれているもので、ライセンス供与するつもりはなかった」と述べた。同氏は、AppleとMicrosoftのクロスライセンスが意匠を対象にしていると述べたが、Appleは模倣を認めない条項を設けて「特別な禁止事項」を追加したと言い添えた。
Teksler氏は、「両社の製品に問題点はない。つまり、模倣が行われていないという明確な認識がある」と述べ、Microsoftが特別な権利を得たわけではないと付け加えた。
両社間のクロスライセンス契約について、AppleもMicrosoftも詳細を一般に公開していないが、このような契約ではごく普通のことだ。ただし、Appleとサムスンが互いに内部資料を公開しなければならない状況にあることを考えると、この訴訟の結果として細かい情報の一部が漏れ出す可能性もある。
米連邦地方裁判所のLucy Koh判事は8月第2週に、Appleとサムスン、および(Microsoftを含む)その他の企業の間のライセンス契約について、その大部分の詳細を一般には非公開にしておくよう命じた。
Koh判事は命令の中で次のように述べていた。「こういった情報を一般に公開すると、これらのサードパーティーが今後の交渉で立場を弱めることになり、それによってこれらの企業の顧客や競合相手が著しく有利になる」
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