米判事、アップルとサムスンの弁護士に直接協議を命令--陪審説示をめぐる争いで

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 編集部2012年08月13日 11時36分

 Appleとサムスンの特許侵害訴訟を担当する米連邦判事は、要点をはぐらかし続ける同訴訟の弁護士たちにうんざりしてきたようで、両社に対し、米国時間8月12日に直接会って、共通の陪審説示を考え出すよう命じた。

 Foss Patentsによると、米連邦地方裁判所のLucy Koh判事は命令の中で、「当裁判所は、最終的な陪審説示を協議するために原告側と被告側が行っている努力に関する両者のそれぞれの報告に失望している。主任弁護士は12日に直接会って協議を行い、2012年8月13日午前8時までに共通の、そして争点となっている最終陪審説示を提出すること」と述べた。

 両社はいずれも、相手側が陪審説示プロセスを妨害していると非難したと一部で報じられたが、今回の命令はそれを受けて出されたものだ。Foss Patentsの報道によると、Appleが10日遅くに提出した書類には、「(同社は)陪審説示プロセスを前進させるために勤勉に努力してきたが、サムスンはそうした努力を妨害した」と書かれている。一部報道によると、サムスンはそれに対して、同社は「Appleが提案した20以上の修正説示に合意し、論争の対象となっているAppleの残りの説示についても、見解が一致する部分を探るために精査する努力を続けている」が、Appleは「サムスンが単独で草稿を作った完全な説示のうち、2つにしか合意していない」と反論したという。

 米CNETはAppleとサムスンにコメントを求めているが、本稿掲載時点で回答は得られていない。

 両社が弁論を終える際に陪審にどういう説示を行うべきか、という問題をめぐって両社の意見が衝突していることは、大金のかかった同訴訟における法廷での論争を示す最新の例にすぎない。両社は証拠の隠滅、さらに故Steve Jobs氏がサムスンのデバイスに搭載されているモバイルOS「Android」について述べた軽蔑的なコメントを陪審は知らされるべきかどうかをめぐって、衝突を繰り返してきた(最終的に、Koh判事は陪審がそれらのコメントを聞く必要はないとの裁定を下した)。

 Appleは裁判所に対し、サムスンの機器と同社自身が何らかの理由で裁判所から好意を持たれているという印象を陪審員が抱いてしまうことを避けるため、法廷に設置されたビデオ機器に印字されたサムスンのロゴが陪審員に見えないようにしてほしい、という要望まで出している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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