カリフォルニア州サンノゼ発--Apple初期のあるデザイナーはどうやら、サムスン製機器をAppleの製品だと思い込んで手に取ったようだ。
米国時間8月7日午前に法廷で明らかにされたこの体験談は、Susan Kare氏が語ったものだ。同氏は多分、Appleの初代「Macintosh」のオリジナルアイコン一式をデザインしたことで最もよく知られている。これらのデザインには、マシンを起動したときに表示される「Happy Mac」アイコンや、問題が起こったときの「Bomb」(爆弾)アイコンなどがある。
AppleがKare氏を指名したのは特に、同社が意匠権を持つ「iOS」ユーザーインターフェースとサムスン製機器を比較するためだった。同氏は、両社の携帯電話を吟味し、「相当な類似性」を見出したと述べた。Kare氏はそれゆえ、記事冒頭で紹介したように、証言の準備の一環としてこれらの機器を調べ始めた初日、両機器を混同してしまった。
「私はいつも、自分がグラフィックスにかなり細かいと考えているが、その私が両者を混同した。従って、私の公式な分析に加え、実際に混乱させられる経験をしたということが言えそうだ」(Kare氏)
問題の焦点となっているのは、「iPhone」のホームスクリーンのデザインに関するAppleの米国意匠'305号だ。これはAppleが2007年6月にiPhoneをリリースした直後に意匠を出願した最初の画面で、その後2009年11月に意匠権が認められた。この訴訟でAppleは、同社が意匠の類似性と呼ぶものをめぐって多数のサムスン製機器を標的に意匠権を主張しており、消費者が混乱させられる可能性があると主張している。
これは実際、自ら10数台のサムスン製携帯電話を評価した後に下した結論だった、とKare氏は述べた。評価対象リストにはサムスン製スマートフォン11台(「Fascinate」「Captivate」「Droid Charge」「Epic 4G」「GALAXY S 4G」「GALAXY S i9000」「Gem」「Indulge」「Mesmerize」「GALAXY S Showcase i500」「Vibrant」)が含まれており、どの機器も同意匠として説明されたデザインに似ていた、とKare氏は述べた。
「これら全機種の画面について、『iPhone 3G』のスクリーンショットと1台ずつ比較したところ、視覚的な印象は総じて、紛らわしいほど似通っていた」(Kare氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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