カリフォルニア州サンノゼ発--法廷では、陪審団が入廷する30分近く前から緊張感が漂っていた。
当地で1カ月に及ぶ特許訴訟の審理を迎え、その初期段階にあるAppleとサムスンは、両社の論争に対して米連邦地方裁判所のLucy Koh判事がどのような裁定を下すのかを待っていた。その論争は、サムスンが審理から除外された証拠をメディアに送付したことに端を発したものだ。Appleはこの問題に懸念を抱き、陪審団にマイナスのイメージを与えかねないと主張していた。
Koh判事は米国時間8月3日午前、この論争を終結させた。Appleはサムスンの弁護士団に対する処罰を要請したが、同判事はこれを退け、代わりに陪審員を1人ずつ法廷外に呼び出して、今回の審理に関する報道を聞いていたかどうかを尋ね、陪審団が公平かつ偏りのない姿勢で審理に臨むことが可能であると再確認した。
審問を開始するにあたり、Koh判事はAppleとサムスン双方から提出された、特に異議申し立てについての書類について、手に負えない状況になったとして、両社をたしなめた。
Koh判事は「これらの異議申し立ての中には、5つの段落が含まれるものもあり、非常識だ」と述べた。「そのような煩雑な申し立てをしようというのは、それを陪審団の前でしようということであり、時間は刻々と過ぎていくだろう」(Koh判事)
また、Koh判事は両社に対し、これ以上「芝居がかった演出や前座」を追加することは許可されないと警告した。
「私は、いかなる芝居がかった演出や前座にも、われわれがこの法廷にいる目的をぶれさせるようなことはさせない。その目的とは、公平かつ時宜に即した判決を下すことである」(Koh判事)
さらにKoh判事は、審議を再開する前に、Appleでシニアバイスプレジデントを務めるPhil Schiller氏の反対尋問において、サムスンがAppleの消費者調査の内容を使用できると裁定した。Appleはこの調査内容を非公開のままにすることを求めており、競合他社が各社独自の製品を形作る上で、この専有的情報を参照および使用する可能性があると述べていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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