MicrosoftとMotorola Mobilityの特許侵害をめぐる争いは、米国時間6月6日に米連邦裁判所判事が、両社が申請していた略式判決に向けた動きを却下したことで、裁判に持ち込まれる見通しとなった。
Microsoftは、同社製品のいくつかで使われている特許に対して、Motorolaが過剰な特許使用料の支払いを不当に求めていると非難している。Seattle Timesの報道によると、この件は11月に裁判が行われる予定だという。問題となっているMotorolaの特許は、Microsoftが「Windows」と「Xbox」に使用しているビデオストリーミングとWi-Fiテクノロジを対象としている。
6日の決定は、5月に米連邦地方裁判所のJames Robart判事がコメントした内容と一致している。同判事はそのコメントで、MicrosoftとMotorola双方による略式判決の申請を却下する方向に傾いていることを示唆していた。Microsoftは、業界標準となっているテクノロジに対してMotorolaが法外な利用料を要求していることを確認するよう、裁判所に求めていた。Motorolaは、Microsoftがより良い契約のために交渉しようとせずにMotorolaの条件を拒否した時点で、同社は当該特許を妥当な利用料でライセンスできる権利を失ったという判断を求めていた。
Robart判事は28ページにわたる決定で次のように述べた。「裁判所は現時点では、Motorolaが自社の特許を誠実に提供する責務に関する法的基準を示すつもりはないものの、Motorolaの責務についての分析では、Motorolaの提供条件の背景にある意図の調査が、少なくともある程度は行われる可能性が高い。Microsoftは、Motorolaがその提案の財務的影響を理解していたことを示すような証言を提出している」
Microsoftは、特許使用料の支払額は年間40億ドルにもなる可能性があると主張しており、6日の決定を受けて、以下の声明を発表した。
Microsoftの副ゼネラルカウンセルであるDavid Howard氏は、電子メールによる声明で次のように述べた。「この件は、Motorolaが、標準必須特許を妥当な条件で利用可能にするという確約を破り、価格と消費者向けテクノロジの可用性を危機にさらしていることを示している。6日の決定は、Motorolaが業界に対して、現在守るべき約束を交わしていることを強調しており、われわれは11月の裁判で適切なライセンス料が決定されることを期待している」
Motorolaは、自らの主張が正しいことを法廷で証明できる機会を歓迎するとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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