Appleのフラッグシップ製品である「MacBook Pro」は、定期的に新しいプロセッサや新機能によってアップデートされてきたものの、外観やアルミニウム製のユニボディ構造は2008年以降ほぼ変わっていなかった。次世代「MacBook Pro」の発表によって、そこに変化がもたらされた。このノートブックは、「MacBook Air」と従来のMacBook Pro、さらには「iPad」第3世代の最高の機能を1つの製品に融合させたもののように見える。
新しいMacBook Proは、スタート価格が2199ドルで、仕様が改良されたほかのMacBook ProやMacBook Airとは明らかに全く異なる階層にある製品だ。しかし同時に、ほかのMacノートブックにはないサイズや機能を合わせて提供している。このノートブックは、薄型のボディに、クアッドコアプロセッサ、超高解像度のディスプレイ、そして(MacBookでは初となる)HDMI端子を備えている。
Worldwide Developers Conference(WWDC)の基調講演の終了後、筆者はこの徹底的に設計し直された15インチのMacBook Proを操作する機会を得た。既存のMacBook AirとMacBook Proのラインアップ全体にも、見えない部分に大きなアップデートが加えられたが、基調講演のハイライトは間違いなく、新しいMacBook Proだった。
予想されていた通り、MacBook AirとProのラインアップには、Intelの第3世代「Core i」シリーズのプロセッサ(開発コード「Ivy Bridge」)が搭載された。AppleのノートブックがIntelの最新ハードウェアを採用するまでには多少時間がかかることがあるため、早い段階でIvy Bridgeが搭載されたのは良いことである。
言うまでもなく、真の目玉は新たに搭載されたRetina Displayだ。解像度は2880×1800ピクセルで、ノートブックではこれまでにない解像度だ。最高水準の「Windows」ノートPCの画面解像度は、HDTVと同じ1920×1080ピクセルだ。われわれの経験ではそれでも問題はなかったが、テキストや画像が小さく見える可能性がある。Appleはこの問題を、第3世代iPadでしたのと同じように、スクリーンのドットピッチを変えることで解決している。
新しいスクリーンは素晴らしい。色は鮮やかで、非常に奥行きのある画像が表示される。しかし筆者が最も大きな違いを感じたのは、最新のiPadと同じく、テキスト部分だ。テキストのかたまりを並べて比較すると(「Safari」の「リーダー」ボタンを使うのが良い方法だ)、その違いは明白だ。
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