この薄くなった15インチの新しいMacBook Proをあれこれと操作してみると、見慣れた面があると同時に、これまで目にしていたものとは大きく異なる面もある。これはウルトラブック(Intelがウルトラブックという用語を作り出す前には超薄型ノートブックと呼ばれていた)でもなければ、普通サイズのパワーノートブックでもない。その2つのどちらでもない全く新しい考え方で、両方の機能を備えている。
手にしてみると、MacBook Airに近い薄さである。少なくとも徐々に薄くなるMacBook Airの厚い部分と同じくらいだ。しかし重さは見た目以上にあり、4.6ポンド(約2.08kg)ある従来のMacBook Proに近い。つまりこれは、週に5日以上、1日中あちこちへ移動する必要がある人にとっては、最高のモバイルノートブックとは言えない。
しかしそれは、筆者が「多くても週に2回持ち歩く程度の」ノートブックと呼んでいた、従来のMacBook Proからの変化としては良いものである。特に従来のMacBook Proの15インチモデルは、それ以上多く持ち歩くと本当に疲れ果ててしまう。薄くなった新しいMacBook Proなら週に数回持ち歩いても問題なく、頑張れば毎日の地下鉄通勤で携帯するのも可能かもしれない。
キーボードとトラックパッドには、基本的に変わりはない。これは良いことだと思う。他社のノートブックには、Appleのバックライトキーボードに匹敵するものはあっても、それをしのぐものはない。また、マルチタッチジェスチャ機能を備えたトラックパッドは、今でも業界トップだ。この背後には、複数の特許や秘密の素材、OSレベルの巧みな技などがあるが、最終的に得られる効果はいまだに、ほかのどんなノートブックよりもはるかに満足のいくものだ。
キーボードの両側にあるスピーカーのデザインは、従来のMacBook Proのものが採用されている。新しいMacBook Proは、徐々に薄くはならないデザインのボディだけでなく、そのデザインの本質という点でも、7対3の割合でMacBook Airより従来のMacBook Proに近いというのが筆者の考えだ。
ハイエンドのクアッドコアCPU「Core i7」とNVIDIAのGPUは、Ivy Bridge搭載のゲーム用ノートPCが最近急増したことを連想させる。そうしたノートPCも、クアッドコアCPUのCore i7(Ivy Bridge)と、新しいNVIDIA製GPUを搭載していた。しかし、それらはデスクトップの代わりとなる巨大な17インチのノートPCで、ケースは非常に大きく、バッテリ持続時間はごく短い。最近、Maingearから15インチモデルが発売されたのを目にしたが、そのような強力なパワーが極薄型サイズに縮められたように見受けられた。
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