分析に基づくUXの改善例としては、レコメンド配信に関するUX分析の事例を紹介。物件検索結果の一覧表示画面で、ユーザーにレコメンドする新しい検索条件をポップアップバナーで表示し、その効果を調べるというもの。具体的には、バナーを表示した場合の物件問合せ件数や物件詳細閲覧数、検索結果閲覧の有無、離脱率、問合せへの流入割合、離脱率と問合せ件数との相関などを確認することで、バナー表示の効果やバナークリックの効果を分析したという。
その結果、ページ下部に表示しても問合せは少なく、離脱率も高いことが判明した。小川氏はその理由を、バナーが表示されるタイミングがすでに検索結果を最後の方まで確認した後だからではないかと予測している。その一方で、クリックされれば更なる物件閲覧やコンバージョンにつながる傾向が明らかになった。この分析結果から、レコメンドによるバナー表示の効果を高めるためには、掲載位置やデザイン、バナー表示条件などを改善するなどといった施策が考えられると語った。
上記の他に、過去の集客やコンバージョン、コストを元に将来の想定需要を予測する需要予測システムや、アトリビュージョン分析による広告の最適化に関する事例が紹介された。将来の予測数値のシミュレーションについては「Adobe Digital Marketing Summit 2012」においてアドビの各製品でも「Predictive Analytics(予測分析)」のソリューションを導入することが発表されている。SUUMOではそのような予測システムを自社で開発しており、目標達成のための施策の決定などに利用しているとのことだ。
また、アトリビューション分析については小川氏のブログで詳しく解説されているため、そちらもあわせて参照してほしい。
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