SUUMOでは定期的にテレビCMを行っているが、そのおもな目的は短期的な売上アップではなく、長期的な認知度の向上にあるという。そのような長期にわたる残存効果の分析には「Discover」を活用しているとのことである。
具体的な事例としては、専用サイト「ドンスーモ」のテレビCMにおける残存分析の成果が紹介された。テレビCMの内容は、インターネットで「ドンスーモ」のキーワードで検索をして専用サイトにアクセスするよう誘導するもの。ドンスーモはFacebookやTwitterでの発言数に応じて“野望”が達成されるゲーム形式のサイトとなっている。
Discoverでは、ドンスーモをきっかけとしてはじめてSUUMOにアクセスした人の数などを収集。これを一定期間モニタリングすることで、訪問者の残存率やコンバージョン残存率などを分析したという。この分析によって、ドンスーモ経由でSUUMOを知った人は、そうでない人に比べて長期に渡ってSUUMOにアクセスする傾向があることなどが明らかになったとのことだ。この結果は、長期的な視点でドンスーモには一定の効果があることを意味している。小川氏は、「このような分析はSiteCatalystだけでは難しいため、Discoverの利用が効果的だった」という。
サイトのUXの改善事例としては、Test & Targetを利用したA/Bテストの実施が紹介された。小川氏は、「Test & Targetの運用において大切なのは、実装と運用をマニュアル化して管理することで、実装スピードと実験数を増やすこと」だと強調。そのためには実施した内容や結果を統一されたフォーマットで記録し、一覧性がある形で管理することが重要だと語った。
さらに、「A/Bテストにおいて本当の意味で重要なのは個別の事例ではなく、繰り返しテストをしっかりと実施していくための理解を高め、環境を構築していくこと」だとも指摘している。そのためのポイントとして次の5つの項目を挙げた。
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