Appleとサムスンは、互いに対する知的財産権侵害の提訴件数をカリフォルニア州において減らすことにした。
Appleは米国時間5月7日遅く、カリフォルニア州北部地区米連邦地方裁判所に提出した書類で、同裁判所において同社がサムスンに対して提訴している知的財産権侵害訴訟の約半分を取り下げることを提案したと述べたと、FOSS PatentsのFlorian Mueller氏が報じている。Appleが提訴を取り下げようとしている知的財産権は、ステータスバーやタッチスクリーンシールドからiPhoneの筐体スタイルにいたるまでのさまざまな技術に関するものである。
一方、サムスンは、Appleに対する提訴の対象としている12件の特許のうちの5件を取り下げることに同意した。Mueller氏によると、これらの特許は、モバイルネットワークや世界の時間表示に関する技術を含むという。両社は、提訴件数を減らすことについて、今回の決断に至る1週間前に同裁判所のLucy Koh判事から命令を受けている。
Mueller氏によると、サムスンは同社の提出書類において「サムスンは7件の特許に関する15件の訴えについては裁判に向けた手続きを継続する予定である」と記したという。「今回の取り下げにより、サムスンが提訴の対象とする特許は12件から7件に減少し、同社の積極的な反訴件数は42%減少した。Apple製品によって侵害されているとサムスンの専門家らが特定した全75件の申し立てのうち、サムスンは60件を取り下げ、15件のみについて主張を継続する予定である。取り下げた件数は全申し立ての80%に相当する」(サムスン提出書類)
Mueller氏は、Appleの方は提訴を簡単に取り下げることにあまり乗り気ではないと述べている。実際、同社は、同社が取り下げようとしている知的財産権に関する申し立てはすべて、新たな裁判官裁判か別件の訴訟に展開し得るものだと述べている。
Appleは7日の提出書類において、「明らかにAppleは、サムスンが主張の対象とする特許はUMTS通信規格の実用化に必須であるという姿勢を今後も維持し続けることによって生じる申し立ておよび弁論について陪審裁判を受ける権利を、放棄したいとは思っていないし、放棄するべきではない。これには、Appleが回答として提示した25から29件目の反訴項目が含まれる」と記している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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