Google Musicの立ち上げに当ってGoogleはいくつかの問題に直面したが、その大半は同社自身に責任があった。Googleは2010年夏、レコード会社の幹部陣に対し、2010年秋の立ち上げを希望していると述べた。それから1年がたった今、同プロジェクトはようやくスタートを切ったところだ。
音楽業界の多くの情報筋によると、Googleが音楽サービスの構築に取り組むなかで、レコード会社との話が進展と膠着を繰り返していたという。幹部陣は、さまざまなアイデアを売り込んでは、突然変更したり完全に破棄したりした、と情報筋は語る。
Androidに関係する優秀なブレーンたちがGoogle MusicをiTunes、Amazon、Spotifyと差別化できるスイートスポットを探し求めていたことは間違いないが、幾度の変更によってローンチは延期され続け、レーベル各社が同サービスに信頼を抱くのが困難になった、と情報筋は言う。
とはいえ、AppleはGoogleの脅威を軽視すべきではない。GoogleがGoogle Musicにこれだけの時間と労力をつぎ込んだことは、同サービスに真剣に取り組んでいることを示している。また、ソーシャルネットワーキングに対する同社の初期の取り組みの1つ「Google Buzz」や、共同編集ソフトウェア「Google Wave」と同じような形で、Google Musicを終わらせるつもりがないことを示唆している。
Appleは自らが強大な影響力を持つ音楽小売分野において、最大のライバルと対峙することになった。だが、それはまた、莫大な資金力と音楽分野における成功の実績(YouTubeはウェブ上で高い人気を誇る音楽配信メディアの1つ)があり、音楽ストアのマーケティングに役立つ人気の消費者向けデバイスであるAndroid携帯電話およびタブレットを有する企業に、iTunesが直面することも意味している。過去にそれらの武器を持つライバルはほとんどいなかった。
最終的にどちらが勝つのかは誰にも分からない。しかし、競争は常に消費者に利益をもたらしてきた。Googleよ、健闘を祈る。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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