まだ初期段階にあるものの、「Windows 8」に関する流出文書からは、Microsoftが次期バージョンのOSで向かおうとしている方向をある程度うかがい知ることができる。
1つ極めて明白になったのは、MicrosoftがAppleを意識しているということだ。今回流出した文書は、4月に行われたコンピュータメーカー数社との会議で使われたものとみられている。その中でMicrosoftは、ライバルであるAppleについて述べ、Appleが同社の「iPhone」でソフトウェアを配信しているのと同様の方法で「Windows Store」を運営する計画の概略を説明している。また、新しい電源管理設定によってWindowsの反応時間をより「iPad」に近いものにするという計画についての記述もある。なおMicrosoftはこの文書についてコメントを差し控えており、同文書が同社のものであるとも認めていない。
特に「How Apple Does It: A Virtuous Cycle」(Appleのやり方:好循環の実現)というタイトルのスライドでは、デザインをシンプルにすることの必要性について記されている。「Appleブランドは高品質、複雑でないこと、『必要十分な機能』で知られている」とあり、「人々がお金を払おうと思うのはこのようなものだ」と付け加えられている。
他のスライドでは直接Appleに言及してはいないが、「App Store」など同社の製品によって一般に広まった数々の機能や、すばやく起動するという使用感の必要性について述べている。
Windowsは依然として世界市場で約95%のシェアを有し、PC市場で優位性を保っているが、iPadや「Android」搭載デバイスなど、ローエンドのコンピュータ市場への進出を狙うモバイルOSからの大きな脅威に直面している。
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