MozillaはVP8をHTML5に盛り込むことを目指す計画について、近日中に詳細を明らかにする予定だ。現段階で誰がMozilla陣営に加わっているのかは不明だが、支持を確保することは極めて重要になるだろう。
HTML5のエディターであるIan Hickson氏は、過去にインタビューで「仕様の内容は、(特にブラウザベンダーが)どの実装をサポートするかによって大きく左右されるだろう」と述べている。Hickson氏はW3Cだけでなく、HTML5標準化に取り組んでいるWeb Hypertext Application Technology Working Group(WHATWG)という別の団体にも参加している。
W3C自身は、HTML5の動画コーデックを仕様として定めるという考えを支持している。
「WebMとVP8は、HTML5の基準となる動画フォーマットの、解決策になる可能性を秘めている。W3C HTML Working Groupに真剣に検討してもらうためには、標準化団体の承認を受けて、RF(ロイヤリティーフリー)ライセンスで参加できるという条件の下で開発する必要があるだろう。W3Cは今も、W3C Royalty-Free Patent Policy(W3Cのロイヤリティーフリー特許ポリシー)に準拠するHTML5向け動画フォーマットに関心を抱いている」。W3Cのウェブ動画に関する作業を統率するPhilippe Le Hegaret氏は、声明の中でこのように述べた。
VP8は、勝利が確定したわけではない。今後解決すべき課題がもう1つある。VP8の支持を検討している人々に、VP8の特許に関する懸念から知的財産問題が生じる可能性を心配する必要はないと納得してもらうことだ。
主要ブラウザメーカーでVP8のサポートに関して未知数なのはMicrosoftだ。MicrosoftはユーザーがVP8をインストールすれば、同テクノロジをサポートすると話している。しかし、VP8がHTML5標準の一部になれば、Microsoftは「Internet Explorer 9(IE9)」でVP8をもっと積極的にサポートするようになるかもしれない。IE担当のゼネラルマネージャーであるDean Hachamovitch氏はブログ記事に「HTML5には全力で取り組んでいる。IE9がサポートする動画コーデックについても、同様に全力で取り組むつもりだ」と記している。
当然、味方になることが間違いないのはGoogle自身である。
Googleは声明の中で次のように述べている。「WebMプロジェクトに対するコミュニティーの反応に興奮している。われわれは同テクノロジの標準化を目指す取り組みを支持する」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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