E3 2002と同様、E3 2003でも大きな話題となるような新しいハードウェアに関する発表はほとんどなかった。新しいテクノロジに関する唯一のニュースは、ソニーによる「プレイステーション・ポータブル(PSP)」に関するわずかな発表(簡単なスペック発表のみ)と、PlayStation 2の周辺機器「EyeToy」のデモだけであった。MicrosoftはXboxのポテンシャルを大きく喧伝し、任天堂とスクウェアはニンテンドーゲームキューブとゲームボーイアドバンスを連動させてプレイする「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル」によって蜜月関係をアピールした。
だが、刺激的な新ハードウェア発表に欠けたことも、一部の大物タイトルの続編やリメイクの登場でほとんど帳消しとなった。Microsoftはついに「Halo 2」の本格的なデモを発表した。そこでは、マスターチーフがニューモンバサに着陸し、両手にガンを持ちコヴナントの車両を「カージャック」する新たなアビリティを披露していた。任天堂とそのサードパーティーは、プレスカンファレンスとE3会場において非常に多くの続編タイトルを発表した。中でも注目されたのは「マリオカート ダブルダッシュ!!」「ピクミン2」「スター・ウォーズ ローグ スコードロン3」「ソウルキャリバーII(ゼルダの伝説シリーズのリンクが登場する)」「バイオハザード4」「F-ZERO GX」だ。ソニーも「グランツーリスモ4」と「SOCOM II U.S. NAVY SEALs」の発表で続き、PCゲームでは、「ハーフライフ2」がそのリアルな物理演算と細密なキャラクターモデルで見る者をうならせ、GameSpotの「Game of Show 2003」も受賞した。
しかし、ある1本の続編タイトルが最も大きな注目を集めることとなる。まさにE3 2000の際の「メタルギア ソリッド2 サンズ・オブ・リバティ」のように、それはトレイラーのみの発表であった。ショーの数週間前、あるビデオ映像がインターネット上にリークされ、内容からメタルギアの新作トレイラーと思われたが、スネークが片目を失っている様子や見覚えのないジャングルシーンから、映像の出どころを危ぶむ者もいた。しかしふたを開けてみれば、それはまさに「メタルギア ソリッド3 スネークイーター」のトレイラーであった。こうしてまた、小島氏とそのチームによる新作見たさにファンは会場フロアに集まり、あの新キャラクターたちは誰なのか、メタルギアのタイムラインにどうかかわってくるのかと、延々と思いを巡らせたのである。
E3最優秀コメント:
「マリオなら、決して売春婦を撃ち始めたりはしない」
-Nintendo of America元マーケティング担当シニアバイスプレジデントのGeorge Harrison氏。E3の任天堂プレスカンファレンスにて、グランド・セフト・オート人気の高まりに対しての一言
第4回へ続く(隔週で公開)。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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