ソーシャルメディアの進化、そしてLinkedIn、Facebook、Twitterなどのサービスによって企業と個人がともにプロモーションとネットワーキングの機会を得られることが、これに対処する準備のできていないカンファレンスにとっては脅威となる可能性があり、また準備のできているカンファレンスにとっては大きな優位性ともなる。
Faurot氏は次のように述べている。「われわれの経験では、実際にはソーシャルメディアによってイベント(への参加)は増えている。オンラインで関係を構築する人々には、相手と実際に対面するという理由があるからだ。ソーシャルメディアは非常に強力だ。その力をぜひとも利用すべきだと思う」
そして同氏は、その点でDEMOは有利な立場にあるといえるかもしれないと付け加えた。
「人々は『製品を発表できるイベントはいくつもある』と言う。実際、DEMOのような場で製品を発表する手段はほかにもたくさんある。しかしDEMOは、人々の関心が特定の分野に集まるという場と時間を作り出している。(DEMOでは)自社だけで発表するよりも多くのものを伝えられる可能性が高い」(Faurot氏)
ここ数年で大きな注目を集めるようになった1つの現象として、「ロビーコニング(lobbyconning)」と呼ばれるものがある。これは、カンファレンスの入場料を支払っていない人たちが、入場料を支払った人たちとのネットワーキングのためにイベント会場のロビーにたむろするというものだ。
しかしFaurot氏は、そのような行動は、「lobbyconning」という言葉が広く知られるようになるずっと前から存在していたし、また実際、そのような行動が見られないようなカンファレンスの運営者は成功しないだろうと指摘している。
「イベントにとって最悪なのは、会場に潜り込みたいと思われないことだ」とFaurot氏は言う。
DEMOに潜り込もうとはしていない人物の1人に、長年このカンファレンスに参加してきたBusinessWeekのレポーターArik Hesseldahl氏がいる。同氏は、Shipley氏がDEMOのディレクターを退くことについて2月に執筆した記事の中で、DEMOの価値を褒めたたえている。
その記事で同氏は次のように述べている。「Shipley氏はすばらしい展示会を開催してきた。わたしは毎回その展示会を『必ず行くべきイベント』と考えていた。そのほかのテクノロジ関連のカンファレンスにはほとんど参加しなくなったが、DEMOは、扱いやすく、いつも興味深い内容のため、ずっとわたしのお気に入りだった。Shipley氏は毎回えりすぐりの企業を取り上げてきたし、わたしはDEMOの会場を後にする時はいつも、テクノロジ企業と技術革新全般の未来について楽観的な気分になれたものだ」
長年参加してきたHesseldahl氏がDEMOに熱烈な称賛を送るのは、驚くべきことではない。しかし、別のある人物がDEMOへの支持を表明したことは、おそらく予想外だっただろう。
Arrington氏が「必ず(DEMOfall)に行く」と発言した。同氏は2008年、Calacanis氏とともにTechCrunch 50の開催を同年のDEMOfallと同時期に予定し、「DEMOは終わる必要がある」と述べてかなりの話題となっている。「2009年は別々の週での開催になると思う。招待されれば行くつもりだ」(Arrington氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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