iモード端末の中で、じつはかなり気に入っていたのがこのNM502iである。ついに撤退してしまったノキアだが、当時はこんなに洒落た端末を日本市場向けオリジナルで製造してくれていた。
映画「マトリックス」で話題になったスライドカバー形状だが、当時はノキアが世界市場でこのようなスライドカバー端末を多数発売していた。そのバリエーションは世界で多数あるのだが、日本向けのこの端末は完全なオリジナルであった。そもそもよくiモードという独特な仕様に沿ったものを世界のノキアが作り上げたものだと感心してしまう。評論家の山田五郎氏も、この端末を長く愛用されていた。山田氏に限らず、「他に買い換えたいと思う端末が出てこない」という理由で、NM502iを長年使っていた友人たちは他にもたくさんいた。本当に、美しい端末だった。